新海軍英雄として、ノーラ(TopWar:ジル・バレンタイン)が追加された。ツバキと似たスキルを持つ攻撃強化型の海軍英雄だが、実際にどの程度強いのか解説する。
ノーラのスキル


スキル効果
海軍ユニットに対する【攻撃強化】効果、ラウンド開始時の【沈黙】付与効果、ラウンド開始時の【衰弱】付与効果、ラウンド開始時の【脆弱】付与効果の4つの効果を持つ。
【攻撃強化】効果
全体に110%の攻撃強化を与える。
ツバキは前2列に120%、最後列に80%だったため、前2列に関してはツバキのほうが若干上だが、最後列は大きく強化される形になる。
組み合わせる英雄との相性にもよるが、基本的にはツバキより少し上とみてよいだろう。
【沈黙】付与効果
各ラウンド開始時に相手ユニット3体のアクティブスキルを止めることが出来る。
ミカやツバキは基本沈黙は2体で、ミカは専用7で3体に、ツバキは専用5で3体に増えるのに対し、ノーラは専用なしの段階で3体を止めることができる。
専用5以上を作るならツバキと全く変わらない効果となるが、専用なしで適当に使っても強い点は評価に値するだろう。
【衰弱】付与効果
各ラウンド開始時に2~4体に30%の【衰弱】を付与する。
これもツバキと全く同等の効果。
単純に【衰弱】効果が強い上、状態異常をトリガとしたダメージ強化などに貢献できるためなかなか強い効果。
【脆弱】付与効果
各ラウンド開始時に2~4体に30%の【脆弱】を付与する。
これはツバキにはなかった固有の効果であり、ノーラの強みとなる効果である。
ただ、【脆弱】は【衰弱】と比べると若干微妙な効果であり、通常攻撃が当たるだけでも消費されてしまいダメージ増加にあまり寄与できないケースも多い。
有効活用するには、ソフィやアリア&ティナなど、【脆弱】をトリガとしたダメージ増強がある英雄と組ませたいところ。
能力ボーナス
Lv5専用スキル
【衰弱】の付与数を3-5個に増加させる効果と、全ての【衰弱】の効果を+40%、全ての【脆弱】を+60%強化する効果を得る。
【衰弱】の付与数増加はツバキの専用7にあった効果で、【衰弱】【脆弱】の強化はツバキの専用5にあったものとほぼ同様だが【脆弱】の強化幅が20%だけ強化されている。
専用5を装備した状態ではツバキのほぼ完全上位互換になるものの、【衰弱】の付与数が1増えるのと【脆弱】が20%強化されるだけなため、ほとんどツバキと同等の性能といってもよいかもしれない。
Lv7専用スキル
対象ユニットが【異常状態】のとき編成英雄のアクティブスキルダメージを+30%する効果と【脆弱】の付与数が+1される効果を得る。
アクティブスキルダメージ強化はツバキの専用7と同等の効果。強力な効果ではあるが、ツバキと全く同じ数値である。
【脆弱】の効果対象増加は、【衰弱】と比べると影響度が薄く、強化幅としてはそこまで大きくはないだろう。
総じて、ツバキとの差別化点が【脆弱】の付与のみであり、ツバキのほぼ完全上位互換ではあるものの、そこまで大きな差はないといえるだろう。
単体強さ
仮想敵
ツバキは相手のスキルを止める効果を持つため、相手がどんな編成をしているかに依存する。
今回は、比較的追撃の強い組み合わせとして、以下の組を想定する。
①アリア&ティナ+デューク+アスカラングレー
上記編成は全兵種において利用でき、かつ一線で戦える強さを持つ組となるため、仮想敵の強さとしては妥当と思われる。
アリア&ティナ+デューク+アスカラングレーの追撃火力
アリア&ティナの追撃:専用スキル7補正込みで、((1.3*1.34+1.3)*3)*0.35=3.19
デュークの追撃:専用スキル7補正込みで、((1.3*1.34+0.8)*3*0.35)=2.67
アスカの追撃:専用スキル7補正込みで、(0.5*1.34+0.4)*6*0.4=2.57
合計火力としては、1+3.19+2.67+2.57=9.43 となる。
沈黙効果の強さ値
3体を沈黙させるため、追撃火力が6/9になり、ダメージ軽減率は、
(1+9.43*6/9)/9.43=0.773
強さ値換算で、1/0.773=1.294
専用なし
攻撃力増加効果
全体に攻撃+110%の効果が入るため、
強さ値2.1
沈黙効果
別節で求めた通り、強さ値1.294
【衰弱】付与効果
各ラウンドに平均3体に衰弱を付与できると仮定すると、ダメージ軽減率は
(6+3/(1+0.3))/9=0.923
強さ値は、1/(0.923)=1.083
【脆弱】付与効果
【脆弱】は1/3は40%の通常攻撃で消費され、2/3は110%の追撃で消費される(ソフィとミークの追撃の平均値)とする。
各ラウンドに平均3体に脆弱を付与できると仮定すると、
1+((0.4*0.3)/3+(1.1*0.3)*2/3)*3/9=1.087
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
(1+1.1*1.09)*1.294*1.083*1.087=3.350
これまでの強英雄と比べると、
ティナ&アリア(3.97~4.57)、ソフィ(4.40)、アスカ(4.21)、ヒヨリ(3.72)、デューク(3.686)、クリムゾン・タイフーン(3.48)、スターフ(3.48)、デスコ(3.46)、ミーク(武装)(3.416)、ジプシー(3.34)、エウレカ(3.08)、ツバキ(2.647)、シンジ(2.549)、ミカ(2.37)、レイ(2.366)
追撃がないため単体性能としては低めに出るが、追撃なしの【攻撃強化】枠としては破格の性能。
専用スキルなしでも3体沈黙できる点は非常に強く、専用なしの段階ではツバキやミカを大きく上回る性能となる。
Lv5専用スキル持ち
【衰弱】付与効果+【衰弱】強化効果
全ての【衰弱】を強化出来るため、他英雄の衰弱も強化できるが、今回は簡単のために自身の衰弱のみを強化する効果と考える。
各ラウンドに平均4体に衰弱を付与できると仮定すると、ダメージ軽減率は
(5+4/(1+0.3*1.4))/9=0.8685
強さ値は、1/(0.8685)=1.15
【脆弱】付与効果+【脆弱】強化効果
全ての【脆弱】を強化出来るため、他英雄の脆弱も強化できるが、今回は簡単のために自身の脆弱のみを強化する効果と考える。
各ラウンドに平均3体に脆弱を付与できると仮定すると、
1+((0.4*0.3*1.6)/3+(1.1*0.3*1.6)*2/3)*3/9=1.139
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
(1+1.1*1.09)*1.294*1.15*1.139=3.73
これまでの強英雄と比べると、
アリア&ティナ(4.955~5.25)、ソフィ(4.7)、ミーク(武装)(4.437)、アスカ・ラングレー(4.33)、デューク(4.243)、クリムゾンタイフーン(4.13)、ジプシーデンジャー(4.07)、スターフ(3.93)、ヒヨリ(3.81~4.17)、ストライカー・エウレカ(3.555)、ツバキ(3.11)、綾波レイ(3.266)、碇シンジ(2.906)、ミカ(2.725)
数値的にはツバキよりそこそこ優位となる。ただし、脆弱の強化幅を他英雄の追撃分も含めて増加させる計算をしているため、単体性能としては過大評価になっている点には注意。
専用なしの状態と比べ、実用上ではツバキとそこまで大幅な差はないだろう。
専用スキルLv7持ち
アクティブスキル強化効果
【異常状態】の相手に対して、編成英雄の追撃の火力が+30%される。
強化対象が現状不明だが、仮に全ての追撃が1.3倍になる効果と考える。
タイタン装備の特殊効果を活用することで相手を異常状態まみれにすることは容易なため、追撃の内100%を強化することが出来ると考えてみる。
編成英雄として、ツバキ計算時と同様にデューク+ヒヨリを想定してみると、
デュークの追撃:専用スキル7補正込みで、((1.3*1.34+0.8)*3*0.35)=2.67
ヒヨリの追撃:専用スキル7補正込みで、(1.3*1.34*0.778+(1.3*1.34+0.4)*0.222)*5*0.35=3.2
ダメージの増加率は、(1+(2.67+3.2)*1.3)/(1+2.67+3.2)=1.256
【脆弱】付与効果
各ラウンドに平均4体に衰弱を付与できると仮定すると、ダメージ軽減率は
各ラウンドに平均3体に脆弱を付与できると仮定すると、
1+((0.4*0.3*1.6)/3+(1.1*0.3*1.6)*2/3)*4/9=1.185
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
(1+1.1*1.09)*1.294*1.15*1.185*1.256=4.87
これまでの強英雄と比べると、
アリア&ティナ:7.92~8.71
ソフィ:6.84
ミーク:6.78
デューク:6.75~6.91
アスカ・ラングレー:6.24
デスコ:6.12
クリムゾン・タイフーン:5.64
スターフ:5.6
ストライカー・エウレカ:5.513
ヒヨリ:5.47~6.48
ジプシーデンジャー:5.18
碇シンジ:4.998
綾波レイ:4.32
ツバキ:4.043
ミカ:3.18
専用5と同様にツバキをそこそこ上回る数値になるが、これも他英雄の追撃を含めた脆弱による強化幅であるため、実用上はそこまで大きな差はないと思われる。
ツバキとの比較の詳細は組み合わせ時強さの章や、実践編の章を参照されたい。
組み合わせ時強さ値
Lv5専用スキル前提
これまでに有用だった組み合わせは、以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ミーク(武装) | ツバキ | ソフィ | 52.24 |
ミーク(武装) | ツバキ | ルーシィ | 48.16 |
ミーク(武装) | ツバキ | ヒヨリ | 46.97 |
ミーク(武装) | ミカ | ソフィ | 45.63 |
ミーク(武装) | ミカ | ルーシィ | 43.16 |
ミーク(武装) | ミカ | ヒヨリ | 42.09 |
デューク | ツバキ | ソフィ | 47.81 |
デューク | ツバキ | ルーシィ | 44.19 |
デューク | ツバキ | ヒヨリ | 40.84 |
デューク | ミカ | ソフィ | 41.76 |
デューク | ミカ | ルーシィ | 39.60 |
デューク | ミカ | ヒヨリ | 36.59 |
ノーラが入ることで、以下の編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ミーク(武装) | ノーラ | ソフィ | 56.80 |
ミーク(武装) | ノーラ | ヒヨリ | 48.30 |
デューク | ノーラ | ソフィ | 51.86 |
デューク | ノーラ | ヒヨリ | 44.40 |
ツバキ→ノーラの入れ替えでそこそこの強化になる。最後列が強く使えるようになるという点と、衰弱の付与数が専用5の段階で増えるのが影響していると思われる。
すでにツバキを育成済みであれば置き換えるほどかというと微妙だが、ツバキを2軍海軍で強く使えるのであれば育成を検討してもよいかもしれない。
ツバキをスルーしてミカを継投しているプレイヤーであれば、ミカ→ノーラの入れ替えで大幅に強化されるため、育成を前向きに検討してよいだろう。
Lv7専用スキル前提
これまでに有用だった組み合わせは、以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ミーク(武装) | ツバキ | ソフィ | 149.38 |
ミーク(武装) | ツバキ | ルーシィ | 122.12 |
ミーク(武装) | ツバキ | ヒヨリ | 139.96 |
ミーク(武装) | ミカ | ソフィ | 120.10 |
ミーク(武装) | ミカ | ルーシィ | 108.71 |
ミーク(武装) | ミカ | ヒヨリ | 118.12 |
デューク | ツバキ | ソフィ | 133.60 |
デューク | ツバキ | ルーシィ | 111.00 |
デューク | ツバキ | ヒヨリ | 115.73 |
デューク | ミカ | ソフィ | 109.91 |
デューク | ミカ | ルーシィ | 100.86 |
デューク | ミカ | ヒヨリ | 98.34 |
ノーラが入ることで、以下の編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ミーク(武装) | ノーラ | ソフィ | 155.52 |
ミーク(武装) | ノーラ | ヒヨリ | 145.68 |
デューク | ノーラ | ソフィ | 138.85 |
デューク | ノーラ | ヒヨリ | 129.95 |
ツバキ→ノーラの置き換えで間違いなく最強編成にはなるものの、脆弱の付与くらいしか差がないため強化幅としてはかなり微妙。
そのためツバキがすでに育成済みであれば、ツバキを2軍に回したいなどの理由がない限りは育成する意味はかなり薄いだろう。
専用5と同様に、ミカと比べると大幅強化になるため、ミカ→ノーラの置き換えであれば前向きに検討したいところだ。
実践編
英雄トライアルで、実際に使った際の強さを確認する。
比較対象として、以下の編成を試す。
- ①ミーク(武装)+ツバキ+ソフィ
- ②ミーク(武装)+マリナ+ルーシィ
- ③ミーク(武装)+ノーラ+ソフィ
対戦相手としては、各兵種の代表的な編成である以下を試す。
- ミーチェ+カトレア+シャーリー
- ミーチェ+アカネ+クラリス
- ノルシュ+ユズハ+ミスティ
- ノルシュ+メイメイ+ビスコット
バフは以下の通り。兵種相性を0にしている点は要注意。

トライアル結果
以下の表は、英雄トライアルで戦わせた時の残存HPを記載した表である。

ツバキ→ノーラの入れ替えで結構戦績が改善しており、ツバキ編成のHP残存率を1とした場合、ノーラ編成は1.37と37%程度の改善がみられる。
強さ値計算時には考慮できなかった、ノーラとの編成相性などが効いており、実用上は計算よりも強くなっていることが分かった。
兵種相性を0にした場合、ノルシュ+ユズハ+ミスティの空軍燃焼型の代表的な編成に対して4勝2敗と勝ち越しており、その実力値の高さが分かる。
ただし、沈黙の効かない通常攻撃型の空軍はどうしても苦手で、そこだけは唯一の弱みとなる。
ツバキ→ノーラの入れ替えで単純に強さが上がるため、最強の海軍を目指す人なら、ツバキが育成済みであってもノーラを育成するのはアリかもしれない。
まとめ
ノーラはツバキと非常によく似た性能の英雄であり、脆弱の付与効果がある点や、専用なしでも3体沈黙できる点くらいしか差別化点がない。
しかしながら、ソフィ等の相性の良い英雄と組ませる場合は脆弱付与や脆弱強化の恩恵が想像より大きく、実用上はツバキより結構強いことが分かった。
そのため、最強の海軍を目指す人であれば、ソフィと合わせて起用するのはアリだ。
とはいえ、ツバキもまだまだ最前線で戦えるスペックであることは間違いないため、ツバキを育成済みの人であれば無理をする必要はないだろう。
また、専用スキルが無くても3体の沈黙が可能という点もポイントで、専用なしで、しかも☆5でなくても適当に起用するだけでそこそこ強そうである。
そのため、育成途中でも強く使えることを考えると、無課金や微課金の人がじっくりと育てていくのに適した英雄といえるかもしれない。