陸軍新英雄としてカトレア(TopWar:クリス・レッドフィールド)が追加された。初めての陸軍反撃編成に特化した攻撃強化系英雄だが、実際どの程度強いのか考察する。
カトレアのスキル


スキル効果
陸軍ユニットに対する【攻撃強化】効果と、【復讐】の強化効果の2つの効果を持つ。
【攻撃強化】効果
陸軍全体に105%の攻撃強化が入る。アリア&ティナが前2列が100%、最後列が60%だったため、最後列の数値が大きく強化された形となる。
ただし、組ませる前提のシャーリーが専用7を作らないと前2列にしか反撃効果を付けられないこと、シャーリーと相性の良いエウレカが最後列を壁として扱うことから、最後列の火力が上がるメリットは結構薄い。
【復讐】強化効果
組ませる英雄に大きく依存する効果。基本的には反撃系で最も強いシャーリーと組ませたいところ。
アリア&ティナはどの英雄と組ませても自身の強力な追撃で活躍できるが、この英雄は反撃系と組ませないとただの雑魚であり、反撃系でも強力な英雄と組まないと本領が発揮できないため、基本的には専7シャーリーと組ませる前提の英雄と考えてよいだろう。
能力ボーナス
Lv5専用スキル
Lv5専用スキルで25%の反撃のダメージ強化と、最大6回までの【復讐】を消費しない効果が入る。
【復讐】を消費しない効果は非常にユニークであり、発動確率に左右されるものの、十分に【復讐】の発動機会があれば単純に【復讐】の枚数を6枚増やすことと同義であり、反撃ダメージ強化効果と掛け算の関係で入るため非常に強力になる。
対戦最終盤の、スタック数が全然残ってない段階になると十分に効果が発揮できないものの、対戦序盤ではかなり強力に働いてくれるだろう。
Lv7専用スキル
Lv7専用スキルで反撃の更なる火力強化と、パッシブスキルの反撃強化の条件緩和効果が入る。
反撃強化は単純にうれしいものの、パッシブスキルの反撃強化の条件緩和は結構微妙な感じで、専用7で爆発的に火力が強化される英雄たちと比べると、若干地味な効果といえるかもしれない。
単体強さ
仮想編成
味方の【復讐】を強化する効果を持つため、専用7シャーリー、または専用7未満のシャーリーもしくはスネークアイズと組ませる前提で計算を行う。
専用スキルなし
攻撃強化効果
単純に、強さ値2.05
反撃強化効果
単純な反撃強化30%に加え、対象の生命が30%以下ならさらに50%の強化が入る。
生命の条件を、単純に反撃のうち30%を50%強化できると考え、専7シャーリーとの組で1ラウンドに18回反撃が行えると仮定すると、
(0.3+0.5*0.3)*18/9=0.9
強さ値1.9
専用7未満のシャーリー、またはスネークアイズと組ませた場合は、
(0.3+0.5*0.3)*12/9=0.6
強さ値1.6
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
専7シャーリーと組ませた場合は
(1+1.05*1.09)*1.9=4.07
専用7未満のシャーリー、またはスネークアイズと組ませた場合は、
(1+1.05*1.09)*1.6=3.43
これまでの強英雄と比べると、
アカネ(4.37)、アスカ(4.21)、クラリス(4.04)、アリア&ティナ(3.97)、フェルム(3.79~4.05)、デューク(3.686)、ミーチェ(3.439)、ジプシー(3.34)、エウレカ(3.08)、スネークアイズ(3.04)、 アンジェラ(2.898)、サーヤ(2.876)
専7シャーリーと組ませればアリティナと同程度の強さはあるものの、専用7未満のシャーリーもしくはスネークアイズとの組だとジプシーデンジャーと同程度の強さしかなく、結構微妙。
基本的には、専用5すら作れない環境なら、アリティナを使ったほうが汎用性の面でも良いだろう。
Lv5専用スキル持ち
Lv5専用スキルで25%の反撃のダメージ強化と、最大6回までの【復讐】を消費しない効果が入る。
反撃強化効果+消費しない効果
単純な反撃強化が合計55%に増え、一定確率で【復讐】を消費しない効果が入る。
今回は簡単のため、単純に【復讐】の合計枚数を6枚増やす効果として考える(十分な反撃の機会があれば、近似可能)。
専7シャーリーとの組で1ラウンドに18回反撃が行えると仮定すると、
(0.55+0.5*0.3)*(18+6)/9=1.867
強さ値2.867
専用7未満のシャーリー、またはスネークアイズと組ませた場合は、
(0.55+0.5*0.3)*(12+6)/9=1.4
強さ値2.4
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
専7シャーリーと組ませた場合は
(1+1.05*1.09)*2.867=6.14
専用7未満のシャーリー、またはスネークアイズと組ませた場合は、
(1+1.05*1.09)*2.4=5.147
アカネ(6.82)、クラリス(5.53)、アリア&ティナ(4.955)、フェルム(4.92~5.79)、ミーチェ(4.712)、アスカ・ラングレー(4.33)、スネークアイズ(4.32)、デューク(4.243)、ジプシーデンジャー(4.07)、サーヤ(3.6)、ストライカー・エウレカ(3.555)、綾波レイ(3.266)、碇シンジ(2.906)、アズイール(2.7)
専用5では大きく強さを伸ばし、専7シャーリーとの組ではアカネに次いで歴代最強クラス、専用7未満のシャーリーまたはスネークアイズと組ませた場合もアリティナと同程度の強さになる。
専用5段階だと、反撃編成として強く使える。
Lv7専用スキル持ち
Lv7専用スキルで反撃の更なる火力強化と、パッシブスキルの反撃強化の条件緩和効果が入る。
反撃強化効果+パッシブ条件緩和
単純な反撃強化が合計100%に増え、パッシブスキルの強化条件が相手のHP30%から50%に緩和される。
これも単純に反撃のうち50%を強化できると考える。
専7シャーリーとの組で1ラウンドに18回反撃が行えると仮定すると、
(1.0+0.5*0.5)*(18+6)/9=3.333
強さ値4.333
専用7未満のシャーリー、またはスネークアイズと組ませた場合は、
(1.0+0.5*0.5)*(12+6)/9=2.5
強さ値3.5
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
専7シャーリーと組ませた場合は
(1+1.05*1.09)*4.333=9.29
専用7未満のシャーリー、またはスネークアイズと組ませた場合は、
(1+1.05*1.09)*3.5=7.5
他のトップクラスのLv7専用持ち英雄と比較すると
アカネ(クラリスと組):14.03
フェルム(クラリスと組):10.15
アリア&ティナ:7.92
クラリス:7.2
ミーチェ:6.407
フェルム:6.11~9.61
アスカ・ラングレー:6.24
スネークアイズ:5.789
ストライカー・エウレカ:5.513
ジプシーデンジャー:5.18
碇シンジ:4.998
サーヤ:4.8
綾波レイ:4.32
アンジェラ:3.92
防衛時エルエル:3.75
アズイール:3.6
専7シャーリーと組ませた場合はアリティナを大きく上回り、専5シャーリーもしくはスネークアイズと組ませた場合はアリティナより若干弱い程度になる。
そのため、やはり基本的には専7シャーリーと組ませる前提の英雄と考えてよい。
組み合わせ時強さ値
Lv5専用スキル前提
これまでに有用だった組み合わせは、以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ミーチェ | アカネ | クラリス | 48.98 |
ミーチェ | アリア&ティナ | シャーリー | 48.36 |
ミーチェ | アリア&ティナ | スネークアイズ | 40.21 |
ミーチェ | フェルム | クラリス | 47.91 |
ミーチェ | フェルム | サーヤ | 41.91 |
ミーチェ | フェルム | シャーリー | 46.25 |
ストライカー・エウレカ | アカネ | クラリス | 44.93 |
ストライカー・エウレカ | アリア&ティナ | シャーリー | 49.13 |
ストライカー・エウレカ | アリア&ティナ | スネークアイズ | 40.39 |
ストライカー・エウレカ | フェルム | クラリス | 43.99 |
ストライカー・エウレカ | フェルム | サーヤ | 38.83 |
ストライカー・エウレカ | フェルム | シャーリー | 45.43 |
カトレアが入ることで、以下のような編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ミーチェ | カトレア | シャーリー | 49.48 |
ミーチェ | カトレア | スネークアイズ | 41.13 |
ストライカー・エウレカ | カトレア | シャーリー | 50.91 |
ストライカー・エウレカ | カトレア | スネークアイズ | 41.85 |
アリティナ編成と比べ、ほんの少しだけ強くなる。
ほとんど誤差といっていいレベルの差であるため、正直汎用性を考えるとアリティナのほうが使いやすいかなと思う。
反撃編成は追撃をほとんど持たないためタイタンでの伸びしろも確保しづらく、基本的には専用5止まりなら育成する意味は限りなく薄い。
育成するとしたら、アリア&ティナが未育成で、どうしても反撃編成を作りたい場合に限られるだろう。
Lv7専用スキル前提
これまでに有用だった組み合わせは、以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ミーチェ | アカネ | クラリス | 122.52 |
ミーチェ | アリア&ティナ | シャーリー | 108.63 |
ミーチェ | アリア&ティナ | スネークアイズ | 98.52 |
ミーチェ | フェルム | クラリス | 102.70 |
ミーチェ | フェルム | サーヤ | 83.18 |
ミーチェ | フェルム | シャーリー | 95.74 |
ストライカー・エウレカ | アカネ | クラリス | 106.69 |
ストライカー・エウレカ | アリア&ティナ | シャーリー | 100.77 |
ストライカー・エウレカ | アリア&ティナ | スネークアイズ | 96.51 |
ストライカー・エウレカ | フェルム | クラリス | 89.47 |
ストライカー・エウレカ | フェルム | サーヤ | 72.70 |
ストライカー・エウレカ | フェルム | シャーリー | 85.78 |
カトレアが入ることで、以下のような編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ミーチェ | カトレア | シャーリー | 116.76 |
ミーチェ | カトレア | スネークアイズ | 96.29 |
ストライカー・エウレカ | カトレア | シャーリー | 104.47 |
ストライカー・エウレカ | カトレア | スネークアイズ | 96.09 |
アリティナ編成と比べて若干強くなる。
ミーチェ編成の場合は最後列の攻撃強化がアリティナよりも高い点が生かせてそれなりの強化幅にはなるものの、エウレカ編成だとその点が生かせないためアリティナ編成とほぼ変わらない結果となる。
しかし、ミーチェを使うなら磁気波動編成で使ったほうが強いため、反撃と磁気波動の両方を作る場合は嚙み合いが難しいことになる。
反撃の火力の1点のみで見ればアリティナより優位性があるため、例えば弱体化施設影響下の敵基地を焼くときなどにおいてはカトレア×シャーリーの強みが出るケースもあるが、現環境においては弱体化があろうがなかろうが勝敗がひっくり返ることは少ないため、そのうまみを享受できることは多くはないかもしれない。
総じて、アリティナと比べた時の優位性が低く、あまり育てる意義を感じない英雄といえるだろう。
ただし、今後シャーリーを大幅に超えるような超強力な反撃英雄が追加された場合や、エウレカに代わって全体を大きく強化できるような陸軍鉄壁英雄が追加された場合には化ける可能性もあり、その伸びしろ踏まえて育成を考えるというのは、無くはない話だろう。
実践編
英雄トライアルで、実際に使った際の強さを確認する。
比較対象として、以下の編成を試す。
①ミーチェ+アリア&ティナ+シャーリー
②ミーチェ+カトレア+シャーリー
③ミーチェ+アカネ+クラリス
対戦相手としては、各兵種の代表的な編成である以下を試す。
マリナ+ミーク(武装)+ルーシィ
ツバキ+ミーク(武装)+ソフィ
ノルシュ+ユズハ+ミスティ
ノルシュ+メイメイ+ビスコット
バフは以下の通り。兵種相性を0にしている点は要注意。

トライアル結果
以下の表は、英雄トライアルで戦わせた時の残存HPを記載した表である。

結果を見てみると、ミーチェ+シャーリー編成であれば、アリティナ→カトレアの置き換えでそこそこ勝率が改善しており、編成①の残存HP割合を1とした場合、編成②で1.61と、かなりの改善がみられる。
磁気波動編成と比較してみると、編成①の残存HP割合を1とした場合、編成③が1.42となっており、カトレア編成は磁気波動と比べても良好な戦果を残していることがわかる。
ただ、勝率自体は全く同一であるため劇的に強くなるとは言えないが、カトレア編成は発動確率に左右されない安定感から、負けるにしても一方的に大量のHPを残されて負けるケースがほとんどなく、安定して30~40%程度までは削ることができている。
そのため、カトレアを起用したとしても勝敗が大きく変わることはないが、相手を削るという性能はピカイチであるため、連凸で相手を倒すという用途においては強みがあるであろうことが分かった。
まとめ
カトレアは初めての反撃陸軍専用の攻撃強化系英雄であり、専用7シャーリーとミーチェと組ませるならそこそこの強さが期待できる。
一方で、専用7未満のシャーリーだったり、スネークアイズ等と組ませる場合はアリア&ティナと組ませる場合に比べてあまり優位点がなく、育てる意味は薄い。
しかしながら、反撃の安定性から相手のHPを着実に削っていくことができ、連凸時や基地防衛での連戦においては、その削り性能の高さが生かせるだろう。
現状だと磁気波動編成とミーチェの取り合いが起こる点が難しく、本当に真価を発揮するのは、反撃編成と相性の良い新しい鉄壁英雄が登場してからかもしれない。