新空軍英雄としてビスコット(TopWar:ジャヌス)が追加された。アエラに非常によく似た性能の空軍用英雄だが、実際どの程度強いのか評価を行う。
ビスコットのスキル


スキル効果
空軍に対する【開戦シールド】効果、【鼓動】効果、【連撃】効果、【連撃】時のダメージボーナス効果の4つの効果を持つ。
【開戦シールド】効果
73%の開戦シールド効果を持ち、アエラの68%より5ポイント高いため、通常攻撃型としては最高峰の数値となる。
ミスティの75%より2ポイント低いが、防衛値100ごとの増分が0.06%と高いため(ミスティは戦争値100に対して0.04%)、環境によってはミスティをも上回る数値になるだろう。
【鼓動】効果
15%の【鼓動】を得る。
アエラの10%よりは高いが、アエラはLv5専用スキルで20%、Lv7で30%になるのに対し、ビスコットはLv5専用スキルでも15%、Lv7専用スキルで30%になるため、ほとんど差はないと考えてよい。
【連撃】効果
前2列の空軍ユニットが一定確率で1-3回の追加通常攻撃を行うようになる。
確率は世界BOSSでの実験の結果約50%の模様。なお、Lv5専用スキルを作成した時点で確率100%になる。
アエラの追加通常攻撃が1-2回だったため、最大値が1回多く、その点が最も強化されている点になるだろう。
ただし、アエラが期待値が1.8回程度と高かったのに対し、ビスコットはちょうど2回が平均になる模様。

見た目よりはアエラと大きな差はないのかもしれない。
【連撃】時のダメージボーナス
【連撃】で1-3回の追加通常攻撃を行うが、2回以上の追加通常攻撃が行われる場合、2回目以降はダメージにボーナスが入り、最終ダメージが5%増加する。
このボーナスはバフに足す形ではなく最終ダメージに乗算する形の模様。
3回の追加通常攻撃が行われたときは、100%→105%→110%と、合計315%の追加通常攻撃になる。
能力ボーナス
Lv5専用スキル
【連撃】の発動確率が100%になり、連撃ダメージボーナスが10%に増加する。
発動確率が単純に倍になり、連撃時のダメージも上がるためかなり強い。
ビスコットを使うなら、確実にLv5専用スキルは作っておきたいところ。
Lv7専用スキル
【連撃】の回数が2-4回になる。期待値2から3に上がり、火力は1.5倍になるため、これもまた強い。
鼓動の強化効果もあるが、こっちは少し地味。
とはいえ、通常攻撃型英雄としては最高峰の火力になることは間違いない。
単体強さ
仮想編成
通常攻撃限定のバフがあるため、通常攻撃とスキルダメージの割合を規定しておく必要がある。
通常攻撃中心の編成として、以下の編成を仮定する。
ビスコット、メイメイ、ノルシュ
ビスコット、アエラ、ノルシュ編成
ビスコット:専用スキル7補正込みで(2.1+3.3+4.6)/3*2/3=2.22
ノルシュ:専用7補正込みで、(100*1.34+100)*4*0.34=3.18
通常攻撃ダメージ3.22に対し、スキルダメージは3.18
専用スキルなし
【開戦シールド】効果
いつもの通り、橙色シールド+英雄の絆のブリッツコマンド+装備改造Tier20の効果で開戦シールド45%が入ることを考慮すると、
(1 + 0.45 + 0.73) / (1 + 0.45) = 1.503
となり、強さ値は1.503となる。
【鼓動】効果
毎ターン通常攻撃ダメ増バフが15%ずつ増加していく。
各ターンの重みを1ターン目60%、2ターン目30%、3ターン目以降10%、ダメージ増加バフを600%とし、メイメイ+ノルシュで別途【鼓動】効果が65%入っていると仮定すると、
(1+6.65+0.15)/(1+6.65)*0.6+(1+7.3+0.3)/(1+7.3)*0.3+(1+7.95+0.45)/(1+7.95)*0.1=1.028
通常攻撃の最終ダメージを2.8%アップさせる効果と等価になる。
仮想編成で考えた編成ベースで、想定編成でのスキルダメージ:通常攻撃のバランスを考慮すると、
(3.22*1.028+3.18)/(3.22+3.18)=1.014
強さ値1.014
【連撃】+連撃ボーナス
前2列の空軍ユニットが平均2回の追加通常攻撃を行い、ボーナス込みで1回のダメージ期待値は105%になる。
発動確率を50%とすると、強さ値は、1+(2*1.05)*2/3*0.5=1.7
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
(1+0.503*1.09)*1.014*1.7=2.66
これまでの強英雄と比べると、
アスカ(4.21)、アリア&ティナ(3.97~4.57)、デューク(3.686)、ミスティ(3.43~4.24)。ジプシー(3.34)、ノルシュ(3.252)、エウレカ(3.08)、 ストームシャドー(3.062)、アエラ(3.01)、メイメイ(2.6)、シンジ(2.549)、シアン(2.4~2.55)、レイ(2.366)
専用5を作ってない状態で発動確率が50%しかない状態だと、正直言って使い物にならない。
専用5が作れない状態での起用は絶対に避けるべきだろう。
Lv5専用スキル持ち
【連撃】+連撃ボーナス
発動確率が100%になり、連撃ボーナスが2倍の10%になる。
前2列の空軍ユニットが平均2回の追加通常攻撃を行い、ボーナス込みで1回のダメージ期待値は110%とすると、
強さ値は1+(2*1.10)*2/3=2.467
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
(1+0.503*1.09)*1.014*2.467=3.87
これまでの強英雄と比べると、
アリア&ティナ(4.955~5.25)、アスカ・ラングレー(4.33)、デューク(4.243)、ジプシーデンジャー(4.07)、ミスティ(4.00~5.07)、ノルシュ(3.87)、ストームシャドー(3.8)、ストライカー・エウレカ(3.555)、アエラ(3.42)、綾波レイ(3.266)、シアン(2.642~3.027)、碇シンジ(2.906)
現環境で活躍しているノルシュやストームシャドーと同等の強さ値になり、アエラをそこそこ上回る形になった。
ミスティとも遜色ない強さであるため、一線での活躍が期待できるだろう。
ただし、組ませる英雄としてメイメイがほぼ必須であり、組み合わせが限定される点は要注意。
Lv7専用スキル持ち
【鼓動】効果
毎ターン通常攻撃ダメ増バフが30%ずつ増加していく。
各ターンの重みを1ターン目60%、2ターン目30%、3ターン目以降10%、ダメージ増加バフを600%とし、メイメイ+ノルシュで別途【鼓動】効果が65%入っていると仮定すると、
(1+6.65+0.30)/(1+6.65)*0.6+(1+7.3+0.6)/(1+7.3)*0.3+(1+7.95+0.9)/(1+7.95)*0.1=1.055
通常攻撃の最終ダメージを5.5%アップさせる効果と等価になる。
仮想編成で考えた編成ベースで、想定編成でのスキルダメージ:通常攻撃のバランスを考慮すると、
(3.22*1.055+3.18)/(3.22+3.18)=1.028
強さ値1.028
【連撃】+連撃ボーナス
前2列の空軍ユニットが2-4回の追加通常攻撃を行うようになる。それぞれの回数の確率が不明だが、平均値3回として計算を行う。
前2列の空軍ユニットが平均3回の追加通常攻撃を行い、ボーナス込みで1回のダメージ期待値は120%とすると、
発動確率を50%とすると、強さ値は、1+(3*1.2)*2/3=3.4
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
(1+0.503*1.09)*1.028*3.4=5.4
他のトップクラスのLv7専用持ち英雄と比較すると
ノルシュ:8.1~8.29
アリア&ティナ:7.92~8.71
ストームシャドー:6.98~7.12
デューク:6.75~6.91
アスカ・ラングレー:6.24
ストライカー・エウレカ:5.513
ジプシーデンジャー:5.18
ミスティ:5.034~6.587
碇シンジ:4.998
メイメイ:4.555
アエラ:4.528
綾波レイ:4.32
シアン:3.489~4.422
単体性能としては、他のぶっ壊れ英雄と比べると控えめになるものの、アエラよりはかなり強く、かつ生命増加枠としてみてもミスティとそこまで遜色ないスペックとなるため、十分強い英雄といえるだろう。
通常攻撃型の空軍を使うならば、確実に育成を考えたい英雄であることは間違いないだろう。
組み合わせ時強さ値
ミスティは追撃が常時9体に当たることを想定する(少し過大評価気味)。
Lv5専用スキル前提
これまでに有用だった組み合わせは、以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ノルシュ | ユズハ | ミスティ | 47.77 |
ノルシュ | メイメイ | アエラ | 35.85 |
ストームシャドー | ユズハ | ミスティ | 47.70 |
ストームシャドー | メイメイ | アエラ | 35.58 |
ビスコットが入ることで、以下のような編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ノルシュ | メイメイ | ビスコット | 39.47 |
ストームシャドー | メイメイ | ビスコット | 39.14 |
アエラ編成よりはそこそこ強くなった。
ミスティ編成よりかなり弱く見えてしまうものの、実際はミスティが数値上過大評価になっていたり、通常攻撃型が沈黙が効かない等の固有の強みがあることを考えると、相互互換的な強さといっていいだろう。
Lv7専用スキル前提
これまでに有用だった組み合わせは、以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ノルシュ | ユズハ | ミスティ | 152.98 |
ノルシュ | メイメイ | アエラ | 124.24 |
ストームシャドー | ユズハ | ミスティ | 144.16 |
ストームシャドー | メイメイ | アエラ | 117.23 |
ビスコットが入ることで、以下のような編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ノルシュ | メイメイ | ビスコット | 141.94 |
ストームシャドー | メイメイ | ビスコット | 134.56 |
Lv7専用スキルではかなり強く、ミスティ編成の理論値と遜色ないほどの強さ値になった。
ミスティと違い通常攻撃型編成は過大評価はほぼないと考えられるため、圧倒的安定感と強さを兼ね備えた編成といえるだろう。
ノルシュ+メイメイ+ビスコット編成は間違いなく、最強編成の一角を担う編成になるだろう。
実践編
英雄トライアルで、実際に使った際の強さを確認する。
比較対象として、以下の編成を試す。
- ノルシュ+ユズハ+ミスティ
- ノルシュ+メイメイ+アエラ
- ノルシュ+メイメイ+ビスコット
対戦相手としては、各兵種の代表的な編成である以下を試す。
- ミーチェ+アリア&ティナ+シャーリー
- ミーチェ+アカネ+クラリス
- ミーク(武装)+マリナ+ルーシィ
- ミーク(武装)+ツバキ+ソフィ
バフは以下の通り。兵種相性を0にしている点は要注意。

簡単のため、タイタンや重装騎兵、陣形の設定は変えないものとする。
トライアル結果
以下の表は、英雄トライアルで戦わせた時の残存HPを記載した表である。

ノルシュ・ユズハ・ミスティが残存HP割合が2.12なのに対し、ノルシュ・メイメイ・ビスコットは残存HP割合が2.97と、ミスティ編成の1.4倍の戦果を上げた。
おそるべしはその安定感で、陸軍編成に対しては安定して40%~60%程度のHPを残して全勝、対海軍でも負けたのはたったの2回で、40~50%程度のHPを残して勝利することがほとんどであった。
ミスティが上振れも下振れも大きいのに対し、こちらは発動確率100%のド安定構築になるため、格上が使ってきた場合にはワンチャンすらなくぼこぼこにされてしまうケースも多くなるだろう。
唯一、メイメイもビスコットも追撃を持たないため、タイタン装備の特殊効果が戦場洞察と補足不能に固定されてしまう点が弱みだが、それを補って有り余る強さがあるだろう。
まとめ
ビスコットはアエラの上位互換となる英雄で、ノルシュ+メイメイ+ビスコット編成は現環境で最強の編成といってよいだろう。
下振れがほぼなく安定している、海軍の沈黙に強い、等メリットがあるため、ミスティ編成と比べて強みとなる点は多い。
通常攻撃型の空軍の育成を考えるならば、ぜひ育成したい英雄だろう。
唯一、タイタン装備の難しさはあり、点火や灼熱等の比較的揃えやすい特殊効果でごまかせず、人数分の戦場洞察や補足不能が必要になるため、廃課金向けの英雄ともいえる。
強い英雄であることは間違いないのだが、編成がほぼ固定される点など使いにくいところは多いので、中途半端な気持ちで手を出すのはおすすめできない。
今後より強い燃焼系の英雄が出たり、通常攻撃対策英雄が実装されたりしてもめげないメンタルを持つ者のみ(それくらいの余裕のある資金がある人のみ)育成を考えるのがよいだろう。