本記事では、橙色兵種装備のうち、どれがどれくらいの強さをしていて、どの装備を作るのがオススメなのかを解説します。
紫色兵種装備と橙色兵種装備の比較
橙色装備の性能を評価するために重要なのは、紫装備との性能比較です。
基本的に橙色装備を作成する際には、紫装備がすべてそろってから、紫装備を置き換える形で作成を狙うかと思います。
そのため、紫装備を橙色装備に変更した際に、どれだけ強くなるのかが、今回最も知りたい内容となります。
では早速、紫色装備と橙色装備のスペック差を以下に示しましょう。
紫装備 | 橙色装備 | 差分 | |||||||
攻撃 | 生命 | 追加効果 | 攻撃 | 生命 | 追加効果 | 攻撃 | 生命 | 追加効果 | |
武器 | 95% | 15% | 会心28% | 180% | 30% | 会心50% | +85% | +15% | 会心22% |
装甲 | 110% | シールド18% | 0% | 210% | シールド28% | +0 | +100% | シールド10% | |
エンジン | 30% | 80% | 回避28% | 60% | 150% | 回避50% | +30% | +70% | 回避22% |
レーダー | 52% | 48% | 命中28% | 100% | 90% | 命中50% | +48% | +42% | 命中22% |
チップ | 32% | 64% | 単体通常攻撃17% | 40% | 100% | 開幕敵2体スタン | +8% | +36% | むずい |
攻撃+生命に着目してみると、武器、装甲、エンジンが合計100%の増加、レーダーはなぜか少し落ちて合計90%の増加、チップはかなり少なく合計44%の増加となっております。
単純なバフ狙いなら武器・装甲・エンジンが優れているということになりますが、一番重要なのは追加効果です。
それぞれ、会心率アップ、開幕シールド効果、回避率アップ、命中率アップ、開幕スタン、と固有の追加効果を持っているので、それぞれを踏まえたうえでの実質強さ値を求める必要があります。
基本バフ(攻撃・生命)に関して
基本バフの性能を考えるのに、2つ重要な点があります。
それは、兵種装備の攻撃はなぜか2倍加算される点と、元々のバフによって実質性能が変わる点です。
兵種装備の攻撃がなぜか2倍加算される点
ビビアミのダメ計界隈では有名な話なのですが、ビビアミにはなぜか表記の2倍加算されるバフがあります。
それは、強化部品・装飾品・基地スキン・兵種装備の兵種攻撃増加効果です。
これらのバフは戦法においては表記通りのバフになっていますが、なぜか内部的なダメージ計算時には2倍の効果で計算されるため、この点を考慮する必要があります。
元々のバフによって実質性能が変わる点
単純に生命増加+110%などといっても、元々のバフの大きさによって影響力は変わります。
例えばもともとのバフが生命増加200%だったら、100%(基本生命)+200%(もともとのバフ)+110%(追加バフ)で410%の生命となり、元々の300%の生命と比べ、410 / 300 = 1.367 で、36.7%ほど最終的な生命が増加することになります。
一方、例えば生命増加1000%がもともとついていた場合、(100%+1000%+110%) / (100%+1000%)=1.1となり、最終的な生命が10%しか増えない形となります。
今回は私の環境(こんこん環境)におけるバフを用いて計算を行います。こんこん環境のバフは以下のような数値でした。
こんこんバフ | 攻撃 | 生命 |
全兵種 | 873.5% | 798.5% |
兵種限定 | 1056.5% | 1184% |
兵種限定(武器強化) | 300% | |
兵種限定(装飾品) | 3% | |
兵種限定(その他ボーナス) | 209% | |
合計 | 2442% | 1982.5% |
それらを踏まえた強さ値
攻撃増加効果を2倍にして求めた、紫装備を橙色装備に置き換えた時の攻撃・生命の増加分の合計値と、その数値をこんこん環境バフをもとに強さ値にしたものを以下に示します。
攻撃2倍加算考慮 | 差分強さ値 | |||
攻撃+生命性能 | 攻撃 | 生命 | 合計 | |
武器 | 185% | 1.0696150696 | 1.0075662043 | 1.0777079957 |
装甲 | 100% | 1 | 1.0504413619 | 1.0504413619 |
エンジン | 130% | 1.0245700246 | 1.0353089533 | 1.0607465198 |
レーダー | 138% | 1.0393120393 | 1.021185372 | 1.0613302515 |
チップ | 52% | 1.0065520066 | 1.0181588903 | 1.024829874 |
基本性能としては、武器が1.078で1歩抜きんでる性能。続いてレーダー、エンジンが1.06程度で並び、少し劣って装甲が1.05、最後にチップは1.025とかなり控えめな性能となりました。
しかし前述のように一番大事なのは追加効果の方なので、この数値だけで判断しないようにご注意ください。
追加効果の性能を考慮
それぞれの橙色装備の追加効果の実質強さ値を計算していきましょう。
武器(会心増加)
会心が起こると、与えるダメージが増大します。どれくらい増大するのかの詳細な数値は不明なのですが、こんこん環境では1.8倍のダメージが出ていたので、仮に会心は1.8倍のダメージが出るものとして計算をしていきます。
また、会心率も正確な値は不明なのですが、過去の幾人かの検証により、大体10%であろうといわれているため、基本会心確率は10%として扱っていきます。
まずは攻撃増等と同様にもともとのバフによって性能が変わるため、もともとのバフの数値を見ていきましょう。
こんこん環境では、職業天賦の効果などで32%の会心増加が素で入っていました。それを踏まえて、紫装備時、橙色装備時のスペックの差を見てみましょう。
会心確率(%) | 火力期待値 | |
素 | 13.2 | 1.1056 |
紫装備(会心+28%) | 16 | 1.128 |
橙装備(会心+50%) | 18.2 | 1.1456 |
紫装備を橙色装備に変更した際の火力期待値の倍率は、1.1456 / 1.128 = 1.0156 となり、1.56%程度の最終ダメージ増加が期待できます。
基本バフでの性能と掛けると、1.0777079957 * 1.0156 = 1.0945232978 となり、橙色武器を生成すると、紫装備時と比べて9.45%ほど強くなります。
装甲(シールド増加)
シールド増加効果が付与されると、戦闘開幕時に生命が増加します。シールド効果は、生命バフに対して掛け算で効いてくる(生命バフを適応したHPに対して、倍率が乗る)ため非常に強力な効果です。
※ちなみにビビアミではシールドという名称がいろんなところで使われていますが(例:クィントのダメージ減少効果、クリエッタの開幕攻撃無効効果)、ここではシールド=開幕生命増加とご認識ください。
シールド効果の性能を計算する際に、1つとても重要な仕様があります。それは、複数のシールド効果があった場合に、それらが足し算になるということです。
具体的には、英雄の絆のシールド効果、ポーラなどの英雄固有スキルのシールド効果、そして兵種装備でのシールド効果は全て足し算になります。
そのため、英雄編成にシールド効果を持つ英雄を入れているかによって性能が変わってしまいます。
シールド効果英雄なしの場合(クィント・トービィ・ヴェリィの海軍など)
英雄の絆込みで、紫装備時はシールド効果18%+5%=23%、橙色装備時は28%+5%=33%となり、最終生命は1.33 / 1.23 = 1.081で、生命を8.1%ほど増加させる効果となります。
ポーラ(専用スキルLv7)のみ編成した場合(クリエッタ・シエル・ポーラの陸軍など)
ポーラ単体で63.562%のシールド効果を持つ(Lv7スキル+大元帥補正込み)ので、紫装備時はシールド効果18%+5%+63.562%=86.562%、橙色装備時は28%+5%+63.562%=96.562%となり、最終生命は1.9656 / 1.8656 = 1.0536で、生命を5.36%ほど増加させる効果となります。
ソナリィ+いろは(専用スキルLv5)で編成した場合(ソナリィ・いろは・メルチェの空軍など)
ソナリィ単体で30.976%のシールド効果、いろは単体で38.518%のシールド効果を持つので、紫装備時はシールド効果18%+5%+30.976%+38.518%=92.494%、橙色装備時は28%+5%+30.976%+38.518%=102.494%となり、最終生命は2.025 / 1.925 = 1.052で、生命を5.2%ほど増加させる効果となります。
それぞれの合計強さ値
基本バフ(攻撃+生命)と合わせると、
- 生命英雄なし:1.136
- ポーラを使用:1.107
- ソナリィ+いろはを使用:1.105
となり、橙色装甲を生成すると、紫装備時と比べると10~13.6%ほど強くなります。
エンジン(回避増加)
回避が起こると、受けるダメージを1/10に抑えることができます。回避が起こる確率は諸説ありますが、一般的には10%程度と噂されていますので、今回は基本回避率を10%として計算してみます。
回避に関してももともとのバフを確認してみると、こんこん環境では職業天賦とかで16.5%のバフが入っていました。ここからの増分を考えてみます。
回避確率(%) | ダメージ期待値 | |
素 | 11.65% | 0.89515 |
紫装備 | 14.45% | 0.86995 |
橙色装備 | 16.65% | 0.85015 |
紫装備→橙色装備の変更で、受けるダメージは0.85015 / 0.86995 = 0.97724倍に減少しました。
これを強さ値に換算すると、1.023相当となります。
基本バフでの性能と掛けると、1.0607465198 * 1.023 = 1.0854513143 となり、橙色エンジンを生成すると、紫装備時と比べて8.55%ほど強くなります。
レーダー(命中増加)
命中増加効果が入ると、敵に攻撃が回避される確率を下げることができます。
回避率の計算は、基本回避率(おそらく10%)×(1+(敵の回避バフ)ー(自分の命中バフ))で計算されているらしく、命中バフが敵の回避バフを100%以上上回れば、攻撃が必中になります。
まず、こんこん環境のもともとのバフを確認してみると、英雄の絆で10%入っていました。そのため、それを考慮して増分を考えてみると、以下のようになります。
回避確率(%) | ダメージ期待値 | |
素 | 9 | 0.919 |
紫装備 | 6.2 | 0.9442 |
橙色装備 | 4 | 0.964 |
紫装備→橙色装備の変更で、与えるダメージは0.964 / 0.9442 = 1.021倍になります。
ちなみに、この数値は相手の回避バフの大きさによって多少前後し、例えば相手が紫エンジン、橙色エンジンを装備しているときの増分を以下に示します(もともとのバフも考慮し、紫装備時には回避率14.45%、橙色装備時には回避率16.65%とします)。
敵が紫エンジン | 敵が橙色エンジン | |||
回避確率(%) | ダメージ期待値 | 回避確率(%) | ダメージ期待値 | |
素 | 13.45 | 0.87895 | 15.65 | 0.85915 |
紫装備 | 10.65 | 0.90415 | 12.85 | 0.88435 |
橙色装備 | 8.45 | 0.92395 | 10.65 | 0.90415 |
紫→橙色の ダメージ倍率 | 1.0218990212 | 1.0223893255 |
敵が紫エンジン装備時には与えるダメージが1.0219倍、敵が橙色エンジン装備時には、与えるダメージが1.0224倍になります。
基本バフでの性能と掛けると、
- 敵が回避バフ0の時、1.0613302515 * 1.021 = 1.0835864885
- 敵が紫エンジン装備時、1.0613302515 * 1.0219 = 1.0845723452
- 敵が橙色エンジン装備時、1.0613302515 * 1.0224 = 1.08509272
橙色レーダーを生成すると、紫装備時と比べて8.35%~8.51%ほど強くなります。
あと地味に美味しいのが、橙色レーダーを装備した状態で強化部品の命中Lv10を装備すると、回避バフの無いNPCなどに対して攻撃が必中になります。そのため、BOSS攻撃時に、エレメント強化効果が乗るターンに回避されてダメージが激減するリスクを0にすることができます。
チップ(電磁パルス、開幕スタン効果)
電磁パルスの性能評価は、はっきり言ってしまってかなり難しいです。なぜなら、英雄の編成によって性能が大きく異なってくるためです。
まず、開幕にしか発動しないため、ジョシュア等のダメージを大きく減らす英雄を敵が使っていた場合にかなり性能が落ちてしまいます。また、止められるのは通常攻撃のみであるため、敵にシエルなど追加攻撃の強い英雄が居るかいないかで性能が変わってきてしまいます。
今回はある程度の前提を置いたうえで計算を行っていきます。
- 通常攻撃:スキル攻撃の割合を、1:1とする(シエルポーラクリエッタがこのバランス)
- ジョシュアがいない場合、1巡目(9ターン)の攻撃で60%損傷するとする
- ジョシュアがいる場合、1巡目(9ターン)の攻撃で30%損傷するとする
始めに、電磁パルスは開幕で敵2ユニットをスタンさせるため、相手の2/9のユニットが通常攻撃を撃てなくなります。今回は通常攻撃とスキル攻撃のバランスを1:1と仮定するため、1巡目に受けるダメージが1/9になる効果とみなすことができます。
そのため、ジョシュアが居る場合といない場合の、それぞれの電磁パルスの強さ値は以下のようになります。
1巡目のダメージ割合 | 最終ダメージ減少 | 強さ値換算 | |
ジョシュアなし | 0.6 | 0.0666666667 | 1.0714285714 |
ジョシュアあり | 0.3 | 0.0333333333 | 1.0344827586 |
ただしここで考えなければいけないのは、チップにおいては紫装備→橙色装備の変更を行うと、GPSチップの強力な効果である、単体攻撃時ダメージ増加17%の恩恵を受けれなくなる点です。
海軍や空軍の場合は被害が少ないですが、陸軍の場合は致命的です。
私の環境だと、GPSの有無で陸軍通常攻撃の最終ダメージが10%程度変わっていました。そのため、通常攻撃:スキル攻撃の割合が1:1の場合は5%程度最終ダメージが減る形となります。
自身が陸軍でジョシュア込みの場合、1.03448 * 0.95 = 0.9828 と、実は追加効果の性能はGPSチップより劣ってしまいます。
そのため、陸軍ではかなり作成の意味が薄い装備になるかと思います。
それぞれの環境ごとの、電磁パルスの最終強さ値は以下のようになります。
- 海軍・空軍でジョシュアなしの場合:1.098
- 海軍・空軍でジョシュアありの場合:1.06
- 陸軍でジョシュアなしの場合:1.043
- 陸軍でジョシュアありの場合:1.007
環境によって大きく異なることがわかるかと思います。そのため、電磁パルスは少し安定性に欠けた装備であるといえます。
また、通常攻撃だけでなく、ライズの燃焼効果のような1体ずつダメージを与えるスキルに関してもGPSチップのダメ増効果が乗るという報告もあります。
今回の計算ではGPSチップの効果の乗る英雄が全て把握できていないため、あえてその点を考慮せずに数値を出してみましたが、英雄の編成によっては表記の数値よりかなり下がる可能性があります(電磁パルスが弱いというより、GPSチップが強い)。
そのため、英雄の編成によっては、陸軍以外でもGPSチップと大して性能が変わらない、ということも起こりえますのでご注意ください。
最終評価
それぞれの装備を紫から橙色に変更した際の強さ値の変化は以下のようになります。
種別 | 追加効果考慮 | 生命増加英雄使用 | ジョシュアあり | 敵が紫エンジン装備 | 敵が橙エンジン装備 |
武器 | 1.0945232978 | ||||
装甲 | 1.1358430987 | 1.1067465774 | |||
エンジン | 1.0854513143 | ||||
レーダー | 1.0835864885 | 1.0845723452 | 1.08509272 | ||
チップ | 1.0980320079 | 1.0601688352 | |||
チップ(自身が陸) | 1.0431304075 | 1.0071603934 |
結論は、以下のようになるかと思います。
- ・生命英雄を編成する場合であっても、対人では装甲が最も優秀。海軍防衛時のような、生命増加効果のない場合は特に効果が大きい。
- ・次点で、武器が優秀。単純に性能が高く、BOSSダメなどの強化も狙える。
- ・3~4番目はエンジン&レーダー。対人性能ではエンジンが少し上だが、レーダーは強化部品の命中Lv10と合わせるとNPCに攻撃が必中になるのが便利。
- ・最も性能が期待できないのがチップ(電磁パルス)。紫装備のGPSチップが優秀なので、無理に電磁パルスに変える必要はない
ただし、電磁パルスにも良いところはあります。
1つ目は、兵種を選ばず装備できるので、陸海空で任意に付け替えができます。メインとして扱う兵種を切り替える際に(戦闘中に船が全部なくなったので戦車メインに切り替えるとか)、その兵種に電磁パルスを乗せ換えたりできます(BOSSダメに対してはGPSチップが強いので、BOSSダメに対して電磁パルスを乗せ換えることはないか)。
2つ目は、装備兵種が1台でも編成に含まれていれば、スタン効果が発揮するというところです。この仕様が非常に強力で、例えば陸メインの時に、空軍に電磁パルスを装備させて以下のような編成にすることが考えられます。
空軍が1スタックだけしか含まれていませんが、これでも電磁パルスはしっかりと発動します。
また、ゴールデンファイターを持っている場合、入れた1スタックが確定で金飛行機になってくれるため、壁として活用することもできます。
このような活用の工夫によって電磁パルスは化ける可能性を秘めているため、もしすでにつくっちゃったよ~💦って方も落ち込まぬように!
まとめ
橙色装備の性能に関する解説を行いました。
それぞれ性能の差を示しましたが、正直どれ選んでもそこまで大きな差はないかなという印象でした。
どれを作るか、より、何個作るか、のほうがよっぽど重要なので、頑張って素材を集めて、橙色装備作成を狙っていきましょう!