新空軍英雄として強力な生命増加効果を持つアメリーが追加された。ついにエクレアの時代が終わりを迎えたかと騒がれているが、実際のところどの程度の強さなのか解説する。
(2023.05.17) 専用スキルの効果が連撃効果に一切乗らない点を考慮して強さ値を調整。
アメリーのスキル
味方空軍ユニットは65.0%の開戦シールドを展開し、味方空軍は【連撃】効果を獲得。通常攻撃時、一定確率で通常攻撃を2~4回行い、対象ユニットが燃焼状態の場合、されにスキル【連撃】のダメージ増加+30.0%
VividArmyゲーム内テキストから引用
65%という非常に強力な生命増加効果を得ることが出来る。
この効果だけでポーラを上回っており、代表的な生命増加効果を持つ英雄である綾波レイの55%、クリムゾンタイフーンの50%を上回り、生命増加系の英雄としては最上位。
さらに何気に大きいのが、レイが防衛100毎に0.04%、クリムゾンタイフーンが防衛100毎に0.03%の増加率に対し、アメリーは防衛100毎に0.07%と、2倍近い増加率を誇っており、装飾品等で防衛値が強化されていれば、かなり高い数値を誇ることが出来る。
まず生命増加のみで、十分に強力な英雄と言えるだろう。
さらに、通常攻撃後、更に2~4回通常攻撃を行うという、実質300%の追撃を行うことが出来る。最近は鉄壁や生命増、攻撃増におまけとして非常に強力な追撃を持つ英雄が多いが、このアメリーもご多分に漏れず。
発動確率は検証の結果、約40%程度の確率と比較的高く、追加通常攻撃効果も非常に強力だ。
アメリーの専用スキルの効果は以下の通り。
Lv5で中後列に対するダメージを追加し、更に燃焼にする効果。
Lv7で、追加通常攻撃が+1回されるのと、燃焼状態へのダメージが増加する効果を持つ。
Lv5専用スキルを作ると、自分自身で燃焼効果を付けられるようになるので、他英雄との組み合わせを気にせずに火力UPが期待できる。
Lv7専用スキルは火力の期待値を30%程度向上できるが、シンジやレイといったLv7で圧倒的に強化される英雄と比べると若干控えめな印象。
逆に言えば、Lv7スキルを作らなくとも十分に活躍が期待できる、良い英雄ともいえるだろう。
単体性能
専用なし
生命増加効果
単純に、強さ値1.65
ただし、シールド装備や英雄の絆でシールド効果が入っている場合、その分効果は目減りする。
橙色シールド+英雄の絆:(1 + 0.33 + 0.65) / (1 + 0.33) =1.489
橙色シールド+装備改造Tier20+英雄の絆:(1 + 0.45 + 0.65) / (1 + 0.45) =1.448
追加通常攻撃効果
2~4回の追加通常攻撃を行うため、仮に全ての確率が均等と仮定すると、期待値は3回。
すなわち、300%の追撃と等価になる。
発動確率は検証の結果約40%前後であるため、40%と仮定すると期待値は
300*0.4=120%
そのため、強さ値2.2
燃焼状態強化効果
燃焼状態の敵に対して30.0%のダメージ増加効果があるが、これは検証の結果ダメージ増加バフに足す形での強化である可能性が高いと思われる。
そのため、例えば300%のダメージ増加バフがある環境を仮定すると、増加率は(1+3+0.3)/(1+3)=1.075
シャルロッテやエクレア等と合わせて使うことで1/3程度のユニットに対してダメ増効果が乗せられるとすると、
増加率は1+(0.075/3)=1.025となる。
強化が入るのは追加通常攻撃分のみのため、追加通常攻撃による強さ値が、1+(1.2*1.025)=2.23になる効果と言える。
合計強さ値
いつも旧英雄と比べて専用スキルが強い点を考慮して1.09の補正値を掛けているが、【連撃】効果は専用スキルの効果が乗らないため、生命増加効果にのみ補正値を掛ける。
シールドなし:(1+0.65*1.09)*(1+1.23)=3.8
橙色シールド+英雄の絆:(1+0.489*1.09)*(1+1.23)=3.42
橙色シールド+装備改造Tier20+英雄の絆:(1+0.448*1.09)*(1+1.23)=3.31
シールドがフルに入っている状態でも、強さ値3.31と最強クラスの性能を誇る。
既存の最強格の英雄とたちと比べると、エクレア(3.4)、ジプシー・デンジャー(3.34)、アンジェラ(2.898)、シンジ(2.549)、レイ(2.366)と、専用なしの状態であれば最強クラスの英雄であることがわかる。
とにかく生命増加効果だけでも強いので、割と雑に起用しても十分に活躍が期待できる。
Lv5専用スキル持ち
Lv5専用スキルによって、相手の中後列へのダメージ増加+50%と、ターン開始時の燃焼効果が付与される。
ダメージ増加効果はダメ増バフへの加算と考えられるためそこまで大きな効果ではないと思われるが、どの程度の強さになるのか計算してみよう。
通常攻撃強化効果
基礎バフで300%のダメージ増加が入っていると仮定すると、
(1+3+0.5)/(1+3)=1.125
中後列のみなので、2/3すると、
1+(0.125*2/3)=1.083
強さ値1.083
ただし、他の英雄の追撃効果には効果を発揮しないため、例えばシンジ等と組み合わせた場合は効果は半分程度になる。
そのため、仮に価値を半分とすると、強さ値1.042
燃焼効果
10%の燃焼効果に加え、燃焼状態に対する強化効果を補助することが出来る。
強化効果がどの程度発動しやすくなるのかは計算が難しいため、ここでは簡単に1/2のユニットに対してダメージ増加効果を乗せられるようになると仮定してみる。
ダメージ増加バフ300%の環境を仮定すると、通常攻撃強化効果によって2/3のユニットに対してダメ増50%が入るため、実質ダメ増333%の環境になる。
その時の増加率は(1+3.33+0.3)/(1+3.33)=1.069
1/2のユニットに効果が発揮できるとすると、1+(0.069/2)=1.0345となり、追加通常攻撃による強さ値が、1+(1.2*1.0345)=2.24になる。
燃焼効果によるダメージも考慮すると、3体に10%の追加ダメージが入るため、(9+0.3)/9=1.033
追撃の強さ合計値が、1+1.24+0.033=2.273となる。
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点考慮で、
シールドなし:(1+0.65*1.09)*(1+1.273)*1.042=4.05
橙色シールド+英雄の絆:(1+0.489*1.09)*(1+1.273)*1.042=3.63
橙色シールド+装備改造Tier20+英雄の絆:(1+0.448*1.09)*(1+1.273)*1.042=3.52
シールドがフルに入っている状態では強さ値3.52と強くはあるものの、Lv5専用スキルの追加効果で一気に強化される英雄たちと比べると、若干控えめな性能となった。
Lv5専用スキル持ちのシャルロット(2.87)、碇シンジ(2.906)、ミソラ(3.288)、綾波レイ(3.266)、ジプシーデンジャー(4.07)、デスコ(4.34)と比べると、間違いなく強いものの、ジプシーやデスコと比べると増分は控えめとなる。
ある意味で、無理してLv5専用スキルを作らなくとも十分に活躍できる英雄と言えるだろう。
Lv7専用スキル持ち
Lv7専用スキルを作ることで、追加通常攻撃の回数が1回増えるのと、燃焼状態へのダメージ増加が+20%される。
追加通常攻撃効果
3~5回の追加通常攻撃を行うようになるため、仮に全ての確率が均等と仮定すると、期待値は4回。
すなわち、400%の追撃と等価になる。
発動確率は検証の結果約40%前後であるため、40%と仮定すると期待値は
400*0.4=160%
そのため、強さ値2.6
燃焼状態強化効果
燃焼状態の敵に対して合計で50.0%のダメージ増加効果が入る。
Lv5専用スキルの時に用いた計算式を50%のダメージ増加効果として計算すると、
増加率は1+((1+3.33+0.5)/(1+3.33)-1)/2=1.0577
追撃の強さ合計値が、1+1.6*1.0577+0.033=2.725となる。
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点考慮で、
シールドなし:(1+0.65*1.09)*(1+1.725)*1.042=4.85
橙色シールド+英雄の絆:(1+0.489*1.09)*(1+1.725)*1.014=4.24
橙色シールド+装備改造Tier20+英雄の絆:(1+0.448*1.09)*(1+1.725)*1.014=4.11
他のLv7専用スキル持ちの強英雄と比べると、
リンリン:2.86~4.29(対エクレアかどうかで変化)
クィント:3.45
シャルロッテ:3.57
エクレア:3.9
アンジェラ:3.92
防衛時エルエル:4.13
カオル:4.236
綾波レイ:4.32(数値を装備改造Tier20を考慮して数値調整済)
碇シンジ:4.998
ジプシーデンジャー:5.18
クリムゾン・タイフーン:5.64
デスコ:6.25
真のぶっ壊れ英雄たちと比べると控えめな数値にはなるものの、アンジェラより強い程度の強さ値はあり、十分に強力な英雄と言えるだろう。
単純な追撃火力としてはいまだにエクレアが最上級ではあるものの、総合的な英雄スペックとしてはアメリーのほうが上回っていると考えられる。
考えようによっては、エクレアの時代が終わりを迎えたと考えることもできるかもしれない。
ちなみに、追撃効果ではなく追加通常攻撃という枠であるため、リンリンのスキルで無効化されない、クリムゾンタイフーン等の重甲効果で軽減されない等のメリットがあるため、対海軍の性能としては数値以上に高くなるかもしれない。
ギャラルホルンを使った場合
通常攻撃を複数回行うデザイン上、通常攻撃が強力なギャラルホルンを用いた場合に更に強力になる。
通常の空軍ユニットの攻撃が3体に分散し合計120%のダメージに対し、ギャラルホルンの場合は9体に分散し、合計約132%のダメージが与えられる。
そのため、通常攻撃の強さが1.1倍になるため、アメリーの強さ値もそれに応じて強力になる。
専用なし
シールドなし:(1+0.65*1.09)*(1+1.23*1.1)=4.02
橙色シールド+英雄の絆:(1+0.489*1.09)*(1+1.23*1.1)=3.61
橙色シールド+装備改造Tier20+英雄の絆:(1+0.448*1.09)*(1+1.23*1.1)=3.50
Lv5専用スキル
シールドなし:(1+0.65*1.09)*(1+(1.24*1.1+0.033))*1.042=4.27
橙色シールド+英雄の絆:(1+0.489*1.09)*(1+(1.24*1.1+0.033))*1.042=3.83
橙色シールド+装備改造Tier20+英雄の絆:(1+0.448*1.09)*(1+(1.24*1.1+0.033))*1.042=3.72
Lv7専用スキル
シールドなし:(1+0.65*1.09)*(1+(1.692*1.1+0.033))*1.042=5.15
橙色シールド+英雄の絆:(1+0.489*1.09)*(1+(1.692*1.1+0.033))*1.014=4.50
橙色シールド+装備改造Tier20+英雄の絆:(1+0.448*1.09)*(1+(1.692*1.1+0.033))*1.014=4.37
どれくらいの強化率か
Lv7専用スキル+フルシールド環境の場合だと、6.3%ほどの強化になる。
通常兵器使用時とギャラルホルン使用時でそこまで大きく性能が変わるわけではないが、基地防衛時や古代闘争などで古代兵器を遠慮なく使える状況であれば、前述の数値より強くなるという点は覚えておいて損はないだろう。
組み合わせ時強さ値
アメリーは【連撃】効果に対して一切専用スキルの倍率が乗らないという致命的な弱点を持っている。前述の単体強さ計算では専用スキルの倍率を考慮していないためその弱点を正確に反映することが出来なかったが、3人編成時強さ値計算ツールにおいては専用スキルの倍率が乗らない点を考慮できている。
そのため、下記の3人編成時強さ値がより正確な強さを反映しているものとなるため、基本的には単体性能より、組み合わせ時強さをご参照いただきたい。
Lv5専用スキル前提
今までによく使われていた空軍編成は以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
エクレア | ソナリィ | ジョシュア | 15.48 |
エクレア | シャルロッテ | ジョシュア | 19.12 |
エクレア | シャルロッテ | 碇シンジ | 22.78 |
綾波レイ | シャルロッテ | 碇シンジ | 21.61 |
アメリーを入れると以下のような編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
アメリー | ソナリィ | ジョシュア | 13.74 |
アメリー | ソナリィ | エクレア | 18.40 |
アメリー | シャルロッテ | ジョシュア | 18.34 |
アメリー | シャルロッテ | エクレア | 22.37 |
アメリー | シャルロッテ | 碇シンジ | 22.82 |
最も強い編成は、アメリー・シャルロッテ・碇シンジの編成で、強さ値22.82。
これまでよく使われていたエクレア・シャルロッテ・碇シンジの編成と比べると、強さ値的にはほとんど差はないものの、生命増加効果で耐久力が増し、さらに中列に依存しないため安定性が増している。
重装機兵を使った先制エクレア砲はいまだに脅威だが、通常運用ではエクレア⇒アメリーへの入れ替えを行うことで、安定性を増すことが出来るだろう。
また、陸軍に碇シンジを起用している人であれば、アメリー・シャルロッテ・エクレアの編成も強い。鉄壁効果はなくなってしまうが、アメリーの高い生命増加効果で鉄壁並みの耐久向上が期待できることから、エクレアとの編成相性も悪くない。
Lv7専用スキル前提
今までによく使われていた空軍編成は以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
エクレア | ソナリィ | ジョシュア | 23.49 |
エクレア | シャルロッテ | ジョシュア | 32.46 |
エクレア | シャルロッテ | 碇シンジ | 51.83 |
綾波レイ | シャルロッテ | 碇シンジ | 56.31 |
アメリーを入れると以下のような編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
アメリー | ソナリィ | ジョシュア | 20.30 |
アメリー | ソナリィ | エクレア | 29.13 |
アメリー | シャルロッテ | ジョシュア | 30.48 |
アメリー | シャルロッテ | エクレア | 39.77 |
アメリー | シャルロッテ | 碇シンジ | 53.93 |
アメリー・シャルロッテ・碇シンジの編成が強さ値53.93と、空軍の代表的な編成であるエクレア・シャルロッテ・シンジを上回る。
とはいえ、これまでよく使われてきたエクレア・シャルロッテ・シンジと比べてそこまでの差はない。
数値的な強化よりも、エクレアを抜くことで中列への依存がなくなり、対リンリンやアズイールに強くなれるなどの安定性が増す点が一番のメリットと言えるだろう。
エクレアの不安定さが気になる方であれば、アメリーへの乗り換えがお勧めできる。
また、アメリーを導入することで空軍2ライン編成が組みやすくなった。
いままではどうしても英雄プールの少なさから2ライン目を作ることが難しかった空軍だが、
1軍:アメリー・シャルロッテ・碇シンジ
2軍:エクレア・ソナリィ・ジョシュア
で組むなど、実用的な2ライン編成が考えられるようになったと言えるだろう。
しかしながら、エクレア・ソナリィ・ジョシュアの組も流石に時代遅れ感が否めず、シンジ等の最新英雄を使った編成と比べると強さ値は半分程度になってしまう。
実際のところ2ライン組む余裕はあるのか、よくよく考えて編成を考えたい。
まとめ
アメリーは強力な生命増加効果と追加通常攻撃を持っており、かなり強力な英雄である。
それに加え、シンジやレイといった英雄と比べてLv7専用スキルへの依存度が低く、Lv5専用スキルなどでも十分に活躍が見込める良い英雄だ。
微課金で空軍を組んでみたい、という人にはお勧めできる英雄になるだろう(そもそも微課金の人に空軍がオススメできないが・・・)。
また、Lv7専用スキルを作ることで、アメリー・シャルロッテ・碇シンジでエクレアに依存しない強い空軍を組むことが出来る。
Lv7専用スキルへの依存度が低く、【連撃】効果に専用スキルの倍率が乗らないという弱点はあるものの、生命増加効果にはしっかりと倍率が乗るため、安定した強い空軍を組みたい方はLv7専用スキルの作成を考えてみても良いだろう。
最近は装備改造、新陣形などの強化要素が一気に増えてきているため、アメリーのLv7専用スキルを作るより、そういった基礎的な強さを向上できる面に投資をする方が賢いと言えるかもしれない。
ご自身の財布の余裕をよくよく考えたうえで、どの程度まで育成するのか考えると良いだろう。