パシフィックリムコラボで、新海軍英雄として強力な生命増加効果と追撃効果を持つクリムゾン・タイフーンが追加された。早くも綾波レイが型落ちの危機だが、実際にクリムゾン・タイフーンがどの程度の強さなのかを紹介する。
クリムゾン・タイフーンのスキル
戦闘開始後、味方海軍ユニットに50.0%の開戦シールドを展開し、50.0%の【重甲】を2つ付与する。味方全ユニットが通常攻撃後、一定確率でスキルを発動し、ランダムな敵ユニット3体に110.0%のダメージを与える。対象ユニットが状態異常の場合、スキルダメージが上昇。異常1つあたりスキルダメージ+20.0%。最大3つまで(合計60%)
VividArmyゲーム内テキストより引用
シールド効果と、重甲効果と、追撃効果を持っている。
シールド効果はミソラと同等の50%。綾波レイよりは5%劣るものの、生命増加系英雄としては最上級の性能。
重甲効果は、リンリンが持つものと同様で、1度通常攻撃を行う、もしくは1度スキルダメージを受けるまで有効。2枚付与されるので、最大で2回スキルダメージを軽減できる。
リンリンのものより数値が高く、50%も軽減することが出来るので、スキル対策としてはそこそこ有用。ただし、攻速勝ちをしている状態など、通常攻撃が先に発動する状態だと無条件で1枚はがれてしまうので注意。
また、昨今の多くの追撃がバシバシ撃たれる環境だと、最初の2回分しか軽減できないため、効果は薄いかもしれない。先制エクレア砲など、序盤に大きく削ってくる相手に対して最も有用だろう。
追撃は非常に強力で、110%×3で、330%の追撃を行う。さらに、相手が状態異常だと火力が増し、デスコ等と組み合わせると更に火力上昇が見込める。
追撃の火力としては、全英雄の中でもトップクラスに位置するだろう。
基本的にはミソラやレイの上位互換に近い英雄であり、間違いなく環境トップクラスの英雄と言えるだろう。
専用スキルの効果は以下の通り。
Lv5で砲弾が+1され、実質追撃火力が1.33倍に。さらに、確率で相手に弱体効果を与えるようになる。
Lv7では砲弾数が更に+2され、Lv5と比べて火力が1.5倍になる。重甲効果も強化される。
単体性能
生命増加効果
単純に、強さ値1.5
ただし、シールド装備や英雄の絆でシールド効果が入っている場合、その分効果は目減りする。
橙色シールド+英雄の絆:(1 + 0.33 + 0.50) / (1 + 0.33) =1.376
橙色シールド+装備改造Tier20+英雄の絆:(1 + 0.45 + 0.50) / (1 + 0.45) =1.345
重甲効果
非常に評価が難しい。仮に、相手が30%の確率で4体を攻撃する追撃を撃つ英雄を2体編成し、2ターンで勝負がつくと仮定してみよう。
その場合、9*2*0.3*4*2=43.2回の追撃を受けるうち、2*9=18回のダメージに対して重甲50%の効果を乗せることが出来る。重甲効果は、受けるダメージを1/(1+重甲の数値)にする効果となるため、50%の重甲効果はダメージを1/(1+0.5)=0.6667倍にする=33.33%軽減する効果となる。
そのため、全体のスキルダメージを33.33*(18/43.2)=13.89%軽減する効果とみなすことが出来る。
仮に相手がシンジ+ジプシーだった場合、通常攻撃ダメージとスキルダメージの割合は、1:(1.4*4*0.3+1.8*3*0.3)=3.3となるため、全体に対するダメージ軽減率は13.89*3.3/4.3=10.66%
そのため、強さ値換算で、1/(1-0.1066)=1.12
追撃効果
検証したところ、発動確率は約35%程度あったため、今回は発動確率35%として計算を行う。
また、相手が状態異常の時に火力が上昇する効果を持つが、評価が難しいため今回はその効果は無視して強さを見積もってみる。
1+(1.1*3*0.35)=2.155
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点考慮で、
シールドなし:(1+0.5*1.09)*1.12*(1+1.155*1.09)=3.9
橙色シールド+英雄の絆:(1+0.376*1.09)*1.12*(1+1.155*1.09)=3.57
橙色シールド+装備改造Tier20+英雄の絆:(1+0.345*1.09)*1.12*(1+1.155*1.09)=3.48
シールドがフルに入っている前提でも、強さ値3.48と非常に強い。
既存の最強格の英雄とたちと比べると、デスコ(3.46)、エクレア(3.4)、ジプシー・デンジャー(3.34)、アンジェラ(2.898)、シンジ(2.549)、レイ(2.366)と、デスコを上回り、全英雄の中で最強であることがわかる。
綾波レイがこんなに早く型落ちになるとは、いったい誰が予想できただろうか・・・
Lv5専用スキル持ち
Lv5専用スキルで、砲弾が+1され、弱体効果を与える効果が入る。
弱体効果関しては、以下のような点から、今回は計算から省く。
- 弱体効果は1度攻撃を受けるとはがれるため、クリムゾン・タイフーンの追撃強化に寄与する確率が低い
数値が10%と低い
発動確率の見積もりが困難
「数値以上に強くなる要素」として認識していただければと思う。
追撃効果
砲弾数が+1されるため、
1+(1.1*4*0.35)=2.54
合計強さ値
シールドなし:(1+0.5*1.09)*1.12*(1+1.54*1.09)=4.64
橙色シールド+英雄の絆:(1+0.376*1.09)*1.12*(1+1.54*1.09)=4.23
橙色シールド+装備改造Tier20+英雄の絆:(1+0.345*1.09)*1.12*(1+1.54*1.09)=4.13
フルシールド持ちでも強さ値4.13。
Lv5専用スキル持ちのシャルロット(2.87)、碇シンジ(2.906)、ミソラ(3.288)、綾波レイ(3.266)、ジプシーデンジャー(4.07)、デスコ(4.34)と比べても最上級の強さ値。
弱化効果付与効果を正しく数値化できたら、デスコをも超えるかもしれない。間違いなくLv5専用スキル持ちの中でも最強格と言って問題はない。
Lv7専用スキル持ち
Lv7専用スキルで、砲弾数が更に+2され、重甲効果が+30される。
追撃効果
砲弾数が合計で+3されるため、
1+(1.1*6*0.35)=3.31
重甲効果
合計80%の重甲効果は、ダメージを1/(1+0.8)=0.5556倍にする=44.44%軽減する効果となる。効果となる。
そのため、全体のスキルダメージを44.44*(18/43.2)=18.52%軽減する効果とみなすことが出来る。
仮に相手がシンジ+ジプシーだった場合、通常攻撃ダメージとスキルダメージの割合は、1:(1.4*4*0.3+1.8*3*0.3)=3.3となるため、全体に対するダメージ軽減率は18.52*3.3/4.3=14.21%
そのため、強さ値換算で、1/(1-0.1421)=1.166
合計強さ値
シールドなし:(1+0.5*1.09)*1.166*(1+2.31*1.09)=6.34
橙色シールド+英雄の絆:(1+0.376*1.09)*1.166*(1+2.31*1.09)=5.78
橙色シールド+装備改造Tier20+英雄の絆:(1+0.345*1.09)*1.166*(1+2.31*1.09)=5.64
フルシールド持ちでも強さ値5.64。
他のLv7専用スキル持ちの強英雄と比べると、
リンリン:2.86~4.29(対エクレアかどうかで変化)
クィント:3.45
シャルロッテ:3.57
エクレア:3.9
アンジェラ:3.92
防衛時エルエル:4.13
カオル:4.236
綾波レイ:4.441
碇シンジ:4.998
ジプシーデンジャー:5.18
デスコ:6.25
フルシールド持ちでもシンジ、レイ、ジプシーデンジャーらのぶっ壊れ英雄たちを上回り、堂々2位の強さ。
仮にシールドがない環境なら、デスコをも上回る強さだ(シールド装備を全く作らずにLv7専用スキルを作る人はいないと思うが。。。)
デスコは競合というより、一緒に組ませてシナジーを発揮する相手であるため、間違いなく環境トップの英雄と言えるだろう。
組み合わせ時強さ値
追撃は全兵種対応だが、生命増加効果は海軍のみであるため、今回は海軍での編成についてのみ考える。
Lv5専用スキル前提
これまでに使われてきた編成としては以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 進攻時強さ値 |
デスコ | 綾波レイ | リンリン | 26.45 |
デスコ | 綾波レイ | トービィ | 21.05 |
デスコ | ミソラ | リンリン | 24.83 |
デスコ | ミソラ | トービィ | 19.77 |
デスコ | 綾波レイ | ジプシーデンジャー | 27.86 |
デスコ | ミソラ | ジプシーデンジャー | 26.37 |
デスコ | リンリン | ジプシーデンジャー | 26.50 |
クリムゾンタイフーンを入れると、以下のような編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 進攻時強さ値 |
デスコ | 綾波レイ | クリムゾンタイフーン | 22.53 |
デスコ | リンリン | クリムゾンタイフーン | 32.20 |
デスコ | トービィ | クリムゾンタイフーン | 25.55 |
デスコ | ミソラ | クリムゾンタイフーン | 21.52 |
デスコ | ジプシーデンジャー | クリムゾンタイフーン | 33.03 |
最も強いのは、デスコ+リンリン+クリムゾンタイフーンか、デスコ+ジプシーデンジャー+クリムゾンタイフーンの組で、恐ろしいことに強さ値30を超えてくる。
陸軍や空軍が、ジプシーデンジャー込みでも最大強さ値で22程度であることを考えると、恐ろしく強い。
ジプシーデンジャーは基本的には陸軍で採用したい英雄であるため、一番のオススメはデスコ+リンリン+クリムゾンタイフーンになるだろう。
この編成を組んだ場合、綾波レイが浮くため、2軍としてカオル+綾波レイ+トービィなどの編成を組めば、1軍ほどではなくとも十分に戦える2軍として活用できるだろう。
もしくは、綾波レイは他兵種でも活用できる英雄であるため、陸軍や空軍にコンバートしても良いだろう。
Lv7専用スキル持ち
これまでに使われてきた編成としては以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 進攻時強さ値 |
デスコ | 綾波レイ | リンリン | 58.29 |
デスコ | 綾波レイ | トービィ | 39.64 |
デスコ | ミソラ | リンリン | 48.94 |
デスコ | ミソラ | トービィ | 33.27 |
デスコ | 綾波レイ | ジプシーデンジャー | 53.02 |
デスコ | ミソラ | ジプシーデンジャー | 46.10 |
デスコ | リンリン | ジプシーデンジャー | 59.26 |
クリムゾンタイフーンを入れると、以下のような編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 進攻時強さ値 |
デスコ | 綾波レイ | クリムゾンタイフーン | 43.07 |
デスコ | リンリン | クリムゾンタイフーン | 71.71 |
デスコ | トービィ | クリムゾンタイフーン | 48.54 |
デスコ | ミソラ | クリムゾンタイフーン | 38.14 |
デスコ | ジプシーデンジャー | クリムゾンタイフーン | 63.76 |
デスコ・リンリン・クリムゾンタイフーンの組はガチでぶっ飛んでおり、強さ値驚異の71.71。
陸軍や空軍の最強編成が強さ値45~55程度であることを考えると、その凄まじさが分かるだろう。
最近追撃が非常に強力な英雄が多数追加されており、リンリンのスキル妨害効果の価値がさらに高まっている。計算が難しいため今回はナルミを省いたが、ナルミも「追撃を持っていない英雄に対して発動してしまう」空撃ちの可能性が低くなっており、現環境では以前より活躍できるかも。
デスコ・リンリン・クリムゾンタイフーンの組で、間違いなく海軍が環境トップに立ったと考えていいだろう。
特にリンリンがいる関係上、エクレア空軍にも強く、兵種相性込みで勝てないにしろ、相手に多大なダメージを与えることが出来るだろう。
陸軍もジプシーデンジャーでアズイールが実用的になったことで、エクレア砲を撃つ前に中列が損壊するリスクが増しており、今後エクレアをメインに据えた空軍はかなり苦しい状況となるだろう。
幸いにして、海軍から綾波レイが浮いたこと、汎用英雄としてジプシーデンジャーが追加されたことなどから、エクレアに依存しない空軍を作ることもできるようになっているため、空軍メインのプレイヤーは、エクレア依存の空軍から脱却すべき時が来たかもしれない。
まとめ
クリムゾン・タイフーンはほぼ海軍限定の英雄ながら、全英雄の中で最強格の英雄である。
同じく最強格のデスコ、相手のスキルを止める効果が非常に強力なリンリンと組み、デスコ・リンリン・クリムゾンとした編成は全編成の中で圧倒的最強の組となり、環境で暴れ散らかすことは間違いないだろう。
長らく空軍1強時代が続いたが、陸軍にジプシー、海軍にクリムゾンが来たことで、1強時代は終焉を迎えたと言っていいだろう。
特に空軍の屋台骨を支えたエクレアに関しては、現環境の中心となるアズイールやリンリンに弱く、かなりつらい環境になるだろう。
エクレアに依存した空軍をお使いのプレイヤーは、今後の身の振り方をよく考えたほうがいいかもしれない。
一方で、ガチ空軍使いであればエクレアに依存しない空軍編成を作ることは可能なため、必ずしも空軍がオワコンになったわけではない。
ファッション空軍が駆逐され、ガチ空軍のみが生き残る。
そんな、空軍に対する気合の入れ方が試される環境となるかもしれない。