新海軍英雄としてスターフ(楓蘭 / Maplelyn)が追加された。クリムゾンタイフーンを置き換える可能性のある生命+追撃効果の英雄だが、実際どの程度の強さなのかを評価する。
スターフのスキル
スキル効果
【開戦シールド】効果、【軽甲】効果、追撃効果、【拡散】ダメージ効果の4つの効果を持つ。
【開戦シールド】効果
50%の開戦シールド効果が入る。防衛値に応じた増加率も含めて、クリムゾンタイフーンと同等の開戦シールド効果となる。
【軽甲】効果
40%の【軽甲】効果が入る。【軽甲】効果は通常攻撃のダメージを軽減する効果とのこと。
現在挙動がいろいろ怪しい点があるようだが、今回の強さ評価では、表記通り
- 開戦時に1つ付与
- ダメージ軽減後、1つ消費
の効果として扱う。
現環境だと強力な追撃効果を持つ英雄が多いため、追撃ダメージを減らせる【重甲】効果よりは効果が薄いイメージ。
一方で、重甲効果が効かなかった、通常攻撃を再度行うアメリーのような英雄には強くなる。
これまで海軍はミカの追撃防止効果や重甲効果で追撃スキルには強いものの通常攻撃には無力だったため、そこの弱点を補えるスキルと言える。
ただ、空軍もアメリー編成よりはアスカ編成が多くなることが予想されるため、環境にそぐわないスキルにも思える。
追撃効果
ランダムな敵2体に70%の追撃を与える。追撃ダメージ自体は大したことがなく、拡散ダメージのほうがほぼ本体となる。
【拡散】ダメージ効果
追撃を与えた敵ユニットと同じ縦列のユニットに50%の拡散ダメージを与える。
更に【被ダメージ減少】効果(【鉄壁】【耐性】【重甲】【軽甲】)1つにつき、20%ダメージがアップする。
デスコやLv5専用スキル持ちのミカと組み合わせることで、ダメージアップが狙える。
ただし1つ注意なのが、ダメージアップ効果が、単純な足し算ではないという点。
下記の画像は強者の試練で☆1スターフを使い、【鉄壁】【重甲】【軽甲】の3つの効果が乗った状態で追撃を行ったものだが、拡散ダメージが想定より少ないダメージとなっている(中列に追撃、前列と後列に拡散ダメージが入っている。相手はエルエル編成のため、前2列に被ダメージ減少効果が入っているため前列と中列のダメージを比較。☆1のため追撃ダメージが58.9 %であり、拡散ダメージ強化が足し算であれば拡散ダメージは50%+20%×3=110%で追撃の倍近いダメージを与えるはずだが、実際は全然少ない)。
計算してみると、(40/0.589)*(0.5*(1+0.2*3))=54.33 と、拡散ダメージの50%に掛ける形の計算で完全一致する。
足し算なら50%+20%*3=110%とかなり強力な効果になるはずだたが、掛け算の場合は50%*(1+0.2*3)=80%と、かなり控えめな数値となる。
そのため、数値上のイメージよりかなり強化幅が小さい点には注意。
能力ボーナス
Lv5専用スキル
【被ダメージ減少】効果による【拡散】ダメージが+15%され、味方海軍が通常攻撃後、一定確率で味方ユニット2体に40%の【軽甲】効果が入る。
拡散ダメージ強化効果に関しては、前述した通り拡散ダメージの15%に掛ける形となるため、思ったより強化幅が小さい点には注意。
【軽甲】効果付与効果は、拡散ダメージ強化効果を維持できるため、なかなか良さそうな効果に思える。
Lv7専用スキル
【被ダメージ減少】効果による【拡散】ダメージが+15%され、追撃回数が+1回される。
追撃回数が増えるのが非常に大きく、単純に火力が1.5倍になる。
これまでの英雄と同様に、Lv7専用スキルで大きく強化される英雄と言えるだろう。
単体性能
仮想敵
重甲効果の評価と同様に、軽甲効果を評価するためには、通常攻撃のダメージとスキルダメージの割合を仮定する必要がある。
今回は、比較的追撃の強い組み合わせとして、以下の組を想定する。
①ジプシーデンジャー+ストライカーエウレカ+アスカラングレー
陸軍の最強編成であり、全兵種で利用可能であるため、追撃を中心とした編成として代表的なものとして仮定できると思われる。
ジプシー+エウレカ+アスカの追撃火力
ジプシーの追撃:専用スキル7補正込みで、(1.8*3*1.34)*0.3=2.17
エウレカの追撃:専用スキル7補正込み1・2列限定で、(1.5*3*1.34)*0.35=2.11
アスカの追撃:専用スキル7補正込みで、(0.5+0.4)*6*0.4=2.16
合計火力としては、2.17+2.11*2/3+2.16=5.74 となる。
軽甲効果の強さ値
海軍or空軍を相手にした場合は、3体に攻撃が分散するため40%の攻撃のうちの40%を9回軽減できる効果となる。
対陸軍の場合は100%の攻撃を9回軽減出来たり、対海軍の場合は後列が軽減できるのはかなり後半になったり効果が変わってしまうが、簡単のため初ターンの攻撃の1/3を軽減できる効果とみなして計算を行う。
いつもの通り、1ラウンド目を60%、2ラウンド目を30%、3ラウンド目以降を10%の重要度と仮定すると、
((1-(1/1.4)*3/9+5.74)*0.6+(1+5.74)*0.3+(1+5.74)*0.1)/6.74=0.9788
最終ダメージ換算で、2.12%軽減する効果となる。
強さ値は1.0212となる。
Lv5専用スキル装備時の軽甲効果の強さ値
Lv5専用スキルを装備することで、攻撃時にランダムで味方2体に軽甲効果が入る。
発動確率が不明だが、仮に自ユニットの50%が常時軽甲効果が入ると仮定すると、
((1-(1/1.4)*(3/9+4/9/2)+5.74)*0.6+(1-(1/1.4)/2+5.74)*0.3+(1-(1/1.4)/2+5.74)*0.1)/6.74=0.943
最終ダメージ換算で、5.7%軽減する効果となる。
強さ値は1.06となる。
専用なし
開戦シールド効果
いつもの通り、橙色シールド+英雄の絆のブリッツコマンド+装備改造Tier20の効果で開戦シールド45%が入ることを考慮すると、
(1 + 0.45 + 0.5) / (1 + 0.45) = 1.345
となり、強さ値は1.345となる。
軽甲効果
別節で求めた通り、強さ値1.022
追撃+拡散ダメージ効果
発動確率は検証の結果35%前後であったため、35%と仮定して計算を行う。
追撃ダメージは70%。
拡散ダメージは50%だが、デスコ+クリムゾンもしくはLv5専用スキル持ちのミカと同時編成を行うと、鉄壁+重甲+軽甲の3つのダメージ強化の恩恵を受けることが出来る。
3つの強化を受けた状態では、50%×(1+0.2*3)=80%
鉄壁は最初の2ターン、重甲は毎ターンの半分、軽甲は1ターン目の半分でダメージ強化の恩恵を受けられると仮定すると、
(0.5*1.6*0.5+0.5*1.2*0.5)*0.6+(0.5*1.4*0.5+0.5*1.2*0.5)*0.3+(0.5*1.2*0.5+0.5*0.5)*0.1=0.67
平均67%の拡散ダメージとなる。
追撃が当たったユニット以外の2体に当たるため、追撃+拡散ダメージの期待値は、
(70+67*2)*2*0.35=142.8
強さ値は2.428。
かなりの火力の追撃になるが、エクレアやクロワと同じく一部のユニットが損壊して存在しない場合、火力効率が下がる点に注意。
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
(1+0.345*1.09)*1.022*(1+(0.7*1.09+0.67*2)*2*0.35)=3.48
既存の海軍で使える英雄とたちと比べると、
アスカ(4.21)、クリムゾンタイフーン(3.48)、デスコ(3.46)、エクレア(3.4)、ジプシー・デンジャー(3.34)、アンジェラ(2.898)、シンジ(2.549)、ミカ(2.37)、レイ(2.366)
海軍の最強格英雄であるクリムゾンタイフーン、デスコとほぼ同等の強さ。
同じ生命枠としてはクリムゾンタイフーンと比べて優位点があまりないため、無理に置き換える必要はなさそうだ。
専用スキルLv5持ち
レベル5専用スキルを装備することで、【軽甲】効果の付与と、拡散ダメージ強化効果が入る。
軽甲効果
別節で求めた通り、強さ値1.06
追撃+拡散ダメージ効果
拡散ダメージの強化値が+15%され、35%になる。
3つの強化を受けた状態では、50%×(1+0.35*3)=102.5%
鉄壁は最初の2ターン、重甲は毎ターンの半分は同じとして、軽甲は自身のスキルで毎ターンつけられるため、重甲と同等に毎ターンの半分でダメージ強化の恩恵を受けられると仮定すると、
(0.5*2.025*0.5+0.5*1.35*0.5)*0.9+(0.5*1.7*0.5+0.5*0.5)*0.1=0.827
平均82.7%の拡散ダメージとなる。
追撃が当たったユニット以外の2体に当たるため、追撃+拡散ダメージの期待値は、
(70+82.7*2)*2*0.35=164.78
強さ値は2.648。
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
(1+0.345*1.09)*1.06*(1+(0.7*1.09+0.827*2)*2*0.35)=3.93
既存の海軍で使える英雄とたちと比べると、
Lv5専用スキル持ちのリンリン(2.4)、ミカ(2.725)、碇シンジ(2.906)、ミソラ(3.288)、綾波レイ(3.266)、ジプシーデンジャー(4.07)、クリムゾンタイフーン(4.13)、デスコ(4.26)、アスカラングレー(4.33)
アスカ、デスコ、クリムゾン、ジプシーに次ぐ強英雄ではあるものの、Lv5専用スキル持ちでもライバルのクリムゾンと比べて優位点があまりない。
Lv7専用スキル持ち
レベル7専用スキルを装備することで、拡散ダメージ強化効果と、追撃回数+1の効果が入る。
追撃+拡散ダメージ効果
拡散ダメージの強化値がさらに+15%され、50%になる。
3つの強化を受けた状態では、50%×(1+0.5*3)=125%
Lv5時と同等に、鉄壁は最初の2ターン、重甲と軽甲は毎ターンの半分でダメージ強化の恩恵を受けられると仮定すると、
(0.5*2.5*0.5+0.5*1.5*0.5)*0.9+(0.5*2*0.5+0.5*0.5)*0.1=0.975
平均97.5%の拡散ダメージとなる。
追撃が当たったユニット以外の2体に当たるため、追撃+拡散ダメージの期待値は、
(70+97.5*2)*3*0.35=278.25
強さ値は3.7825。
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
(1+0.345*1.09)*1.06*(1+(0.7*1.09+0.975*2)*3*0.35)=5.6
既存の海軍で使える英雄とたちと比べると、
リンリン:2.86
ミカ:3.18
クィント:3.45
シャルロッテ:3.57
防衛時エルエル:3.75
エクレア:3.9
アンジェラ:3.92
カオル:4.236
綾波レイ:4.32
ヴァレリー:4.47
サーヤ:4.8
碇シンジ:4.998
ジプシーデンジャー:5.18
ストライカー・エウレカ:5.513
クリムゾン・タイフーン:5.64
デスコ:6.12
アスカ:6.24
最上級の英雄であることには間違いないが、相変わらずクリムゾンと同等の強さ。
実際には重甲や軽甲が予想より長く残存し、拡散ダメージの平均値が数値より高くなる可能性もあるが、逆に壊滅したスタックにダメージが入らないことの影響で数値より弱くなる余地もある。
実際の強さとしては評価より前後すると思われるが、基本的にはクリムゾンと大差ないと思っていて問題はないと思われる。
ミカとの同時編成に関して
スターフで【軽甲】効果を得られると、ミカの【強化追跡】(【ダメージ減少】効果1つにつき10%のダメージ増加効果。Lv5専用スキルで25%、Lv7専用スキルで50%に強化)効果も強化することが出来る。
この影響に関しても計算してみる。
ミカ専用5未満かつスターフ専用5以上
【鉄壁】と【重甲】で平均1.5枚入ることを想定していたが、【軽甲】効果を入れて平均2枚入ることを想定する。
ダメージ増加バフ350%環境想定だと、強化追跡の強さ値は
(1+3.5+0.1*2)/(1+3.5)=1.044
合計強さ値は
(1+0.9*1.09)*1.159*1.044=2.397
スターフ専用5と組むことで、ミカの強さ値は2.37→2.397にアップする。
ミカ専用5~6かつスターフ専用5以上
1枚当たりのダメージ増加バフが25%に増えるため、
(1+3.5+0.25*2)/(1+3.5)=1.111
合計強さ値は
(1+0.9*1.09)*1.159*1.111*1.096=2.796
スターフ専用5と組むことで、ミカの強さ値は2.725→2.796にアップする。
ミカ専用7以上かつスターフ専用5以上
1枚当たりのダメージ増加バフが50%に増えるため、
(1+3.5+0.5*2)/(1+3.5)=1.222
合計強さ値は
(1+0.9*1.09)*1.258*1.222*1.096=3.338
スターフ専用5と組むことで、ミカの強さ値は3.18→3.338にアップする。
組み合わせ時強さ値
海軍での起用が基本となるため、海軍での組み合わせのみ考える。
ちなみに、スターフの評価に関しては、【被ダメージ減少シールド】効果がどれくらい残存するかなどによって評価が異なり、今回の数値は飽くまで多くの仮定を置いたうえでの数値であることに注意。
展開次第では、数値より評価が高くなることも十分に考えられる。
Lv5専用スキル持ち
これまでに使われてきた編成としては以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 進攻時強さ値 |
デスコ | 綾波レイ | トービィ | 21.05 |
デスコ | 綾波レイ | リンリン | 26.45 |
デスコ | 綾波レイ | ジプシーデンジャー | 27.86 |
デスコ | クリムゾンタイフーン | トービィ | 25.55 |
デスコ | クリムゾンタイフーン | リンリン | 32.20 |
デスコ | クリムゾンタイフーン | ジプシーデンジャー | 33.03 |
デスコ | 綾波レイ | ミカ | 30.66 |
デスコ | クリムゾンタイフーン | ミカ | 37.32 |
デスコ | アスカ | ミカ | 35.97 |
スターフが入ることで、以下のような編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 進攻時強さ値 |
デスコ | クリムゾンタイフーン | スターフ | 24.79 |
デスコ | ミカ | スターフ | 35.32 |
デスコ | リンリン | スターフ | 29.71 |
デスコ+ミカ+スターフが強いが、正直、デスコ+ミカ+クリムゾンタイフーンや、デスコ+ミカ+アスカと比べて、あまり変わらない結果となる。
【軽甲】効果が消費されにくいほど拡散ダメージ強化の恩恵が大きくなるため、対陸軍や対海軍においては数値より少し評価が高くなると思われるが、それでも大きな強化とはならないだろう。
クリムゾンタイフーンやアスカが未育成なら育成を検討して良いが、それらがいる場合はそれらを継続して利用する形で問題ないと思われる。
基本的には2軍を視野に入れた場合にのみ育成を検討する形でよい。
2軍で使用していたミソラ等をクリムゾンタイフーンに置き換えることが出来れば、2軍の大きな強化が可能であると考えられる。
Lv7専用スキル持ち
これまでに使われてきた編成としては以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 進攻時強さ値 |
デスコ | 綾波レイ | トービィ | 39.64 |
デスコ | 綾波レイ | リンリン | 58.28 |
デスコ | 綾波レイ | ジプシーデンジャー | 53.02 |
デスコ | クリムゾンタイフーン | トービィ | 48.54 |
デスコ | クリムゾンタイフーン | リンリン | 71.72 |
デスコ | クリムゾンタイフーン | ジプシーデンジャー | 63.76 |
デスコ | 綾波レイ | ミカ | 68.42 |
デスコ | クリムゾンタイフーン | ミカ | 83.90 |
デスコ | アスカ | ミカ | 83.85 |
スターフが入ることで、以下のような編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 進攻時強さ値 |
デスコ | クリムゾンタイフーン | スターフ | 46.88 |
デスコ | ミカ | スターフ | 79.17 |
デスコ | リンリン | スターフ | 64.62 |
専用5装備時と同様に、クリムゾンやアスカと比較してあまり強化にならない。綾波レイよりは強い程度。
そのため、専用7においても、クリムゾンやアスカを置き換える必要性は薄い。
前述した通り、拡散ダメージ強化の効果はかなり多くの仮定を置いているため、状況によっては数値より活躍できることもあるかもしれない。
また、軽甲効果は強力な追撃を持つ英雄×3の編成を前提として計算を行ったため、シャルロッテやヴァレリーなど追撃を持たない英雄を編成している場合は少し評価が上がる。
そのため、相手の英雄編成などによっても評価が前後することは注意されたい。
まとめ
スターフは海軍向けの非常に強力な英雄ではあるが、クリムゾン・タイフーンやアスカ・ラングレーとほぼ同等の強さの英雄である。
そのため、それら英雄をすでに育てているなら無理に育てる必要はないだろう。
現状で育てるとすれば、海軍2軍を視野に入れた編成を考えた場合であり、クリムゾンタイフーンを2軍に回せる点のみが利点となる。
非課金や微課金の方であれば、育てる必要はほぼないだろう。この英雄を育てるならアスカを育てたほうが全兵種で使えるメリットを生かせる。
ただし、現状ではそこまで強くはないものの、今後の伸びしろが大きい点は要注意。
新重装チップとしてササニアンチェインが追加されており、これを装備した重装機兵と組み合わせる場合であれば、ミカとともに恩恵が大きくなる。
また、今後【被ダメージ減少シールド】の種類が増えればその分強化が見込め、次回海軍英雄追加でデスコに変わる英雄として【鉄壁】に加えて他の被ダメージ減少効果を持つ英雄が追加された際に、ミカ+スターフ+新英雄で最強編成となる可能性はある。
そのため、今後の変化を見越して取得だけはしておくというのはアリだろう。
コラボ英雄2体が追加されてからの立て続けの英雄追加となるため、おサイフとはよくよく相談したうえで育成するかどうかを検討いただきたい。
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