陸軍新英雄としてルネ(TopWar:ローア)が追加された。陸軍鉄壁枠の英雄だが、初めての磁気波動に特化した性能をしている英雄であるため、実際どの程度強いのか考察する。
ルネのスキル


スキル効果
陸軍ユニットに対する【鉄壁】効果、陸軍ユニットでの追撃効果、【磁気波動】付与数増加効果の3つの効果を持つ。
【鉄壁】効果
陸軍ユニットに対して40%の鉄壁を付与する。鉄壁枠いつもの効果と数値で、ミーチェと全く同じ効果。
追撃効果
陸軍ユニットで一定確率で150%×3の追撃を行う。ミーチェは130%×3だったので、単純に総合ダメージで60%上回っている。
【磁気波動】付与数増加効果
味方陸軍英雄のスキルで磁気波動を付与する際、一定確率で付与数が+1される。
例えば味方英雄のスキルで2体に磁気波動を付与する場合、一定確率で3体に付与するようになる。複数の磁気波動を同時に付与する場合は1つ増えるだけで、付与数が倍になるわけではないので注意。
また、検証の結果、体感で大体50%くらいの確率で追加付与が発動していたため、本記事では付与率を50%と仮定して計算を行う。
能力ボーナス
Lv5専用スキル
【鉄壁】のラウンド数が+1されるいつもの効果と、追撃回数が+1回される効果が入る。
【鉄壁】ラウンド数追加はいつもの効果だが、かなり影響の大きい効果であるため、育成するなら専用5スキルの装備はほぼ必須。
追撃回数が+1される効果も非常に強力で、150%×4=600%の追撃となる。
一昔前の英雄の専用7装備時に匹敵するほどの火力であり、専用5を作った段階でかなりの強さを誇ると思われる。
Lv7専用スキル
【鉄壁】効果が+10%されるいつもの効果と、磁気波動付与数が+2になる効果が入る。
【鉄壁】+10%の効果もいつもの効果だが、非常に強力な効果。予算が許すならぜひ専用7も作りたいところ。
【磁気波動】付与数が増える効果も磁気波動系の編成を使うならそこそこうれしい効果。
磁気波動即時発動効果と合わせれば高回転で磁気波動をバラまけて強い。
単体強さ
仮想編成
磁気波動付与数増加効果の強さを計算するため、磁気波動型の編成の場合と、それ以外の場合で想定を分ける。
磁気波動型の編成は、ルネ・アカネ・ミヤ編成を前提とする。
専用5以下の仮定の場合は、専5のアカネ・ミヤと、専用7を仮定する場合は専用7のアカネ・ミヤと組ませるものとする。
専用スキルなし
【鉄壁】効果
受けるダメージが40%軽減されるため、
1/(1-0.4)=1.667(ただし、1ターン目のみ)
ミーチェ等の評価の時と同じく、各ターンの重みを、1ターン目60%、2ターン目以降40%と仮定すると、
1+(0.667 * 0.6)=1.4002
追撃効果+磁気波動付与数増加効果
150%の追撃を3回行い、確率がミーチェと同等の約31%と仮定すると、
1+(1.5*3*0.31)=2.395
ここに磁気波動による追加付与の数値を足す。
専用5のアカネ・ミヤと組ませる場合、ミヤの効果で通常攻撃ごとに1回磁気波動が付与され、アカネの効果で強化されて60×1.6=96%の磁気波動になる。
通常攻撃ごとに96%の磁気波動を50%の確率で付与する形になるため、
1+(1.5*3*0.31+0.96*0.5)=2.875
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
磁気波動編成:(1+0.4002*1.09)*(1+(1.5*3*0.31*1.09)+0.96*0.5)=4.31
それ以外の編成:(1+0.4002*1.09)*(1+(1.5*3*0.31*1.09))=3.62
これまでの強英雄と比べると、
ミヤ(4.41)、アカネ(4.37)、アスカ(4.21)、カトレア(3.43~4.07)、クラリス(4.04)、アリア&ティナ(3.97)、フェルム(3.79~4.05)、デューク(3.686)、ミーチェ(3.439)、ジプシー(3.34)、エウレカ(3.08)、スネークアイズ(3.04)、 アンジェラ(2.898)、サーヤ(2.876)
磁気波動編成を前提とした場合、トップクラスの単体性能となる。単純に追撃火力も高いため強い。
ミーチェと比べると被ダメ減効果がなくなるものの、単純に追撃火力で上回るため、反撃編成等であってもミーチェを上回る性能となるだろう。
とはいえ、本領を発揮するには磁気波動編成が推奨であり、反撃編成だとミーチェを置き換える意味は薄い。
専用スキルLv5持ち
【鉄壁】効果
鉄壁ターンが1ターン延長されるため、各ターンの重みを、1ターン目60%、2ターン目以降40%と仮定すると、
1+(0.667 * 0.9)=1.6003
追撃効果+磁気波動付与数増加効果
追撃回数が4回に増えるため、
1+(1.5*4*0.31)=2.86
磁気波動付与数増加効果を入れると、
1+(1.5*4*0.31+0.96*0.5)=3.34
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
磁気波動編成:(1+0.667*1.09)*(1+(1.5*4*0.31*1.09)+0.96*0.5)=6.06
それ以外の編成:(1+0.667*1.09)*(1+(1.5*4*0.31*1.09))=5.22
これまでの強英雄と比べると、
アカネ(6.82)、ミヤ(6.07)、カトレア(5.15~6.14)、クラリス(5.53)、アリア&ティナ(4.955)、フェルム(4.92~5.79)、ミーチェ(4.712)、アスカ・ラングレー(4.33)、スネークアイズ(4.32)、デューク(4.243)、ジプシーデンジャー(4.07)、サーヤ(3.6)、ストライカー・エウレカ(3.555)、綾波レイ(3.266)、碇シンジ(2.906)、アズイール(2.7)
専用5でもトップクラスの単体性能である。
ミーチェと比較すると、専用5で入る追加効果は全く同じものの、追撃の単発火力がこちらの方が高いため、こちらの方が増加分は大きい形になる。
専用スキルLv7持ち
【鉄壁】の効果値が+10%され、開戦シールド効果+15%が入る。
【鉄壁】効果
鉄壁効果が+10%されるため、
1/(1-0.4-0.1)=2(ただし、2ターン目のみ)
1+(1 * 0.9)=1.9
追撃効果+磁気波動付与数増加効果
磁気波動増加数が+1されるため、
1+(1.5*4*0.31+1.26*2*0.5)=4.12
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
磁気波動編成:(1+(1/(1-0.4*1.09-0.1)-1)*0.9)*(1+(1.5*4*0.31*1.09)+1.26*2*0.5)=8.74
それ以外の編成:(1+(1/(1-0.4*1.09-0.1)-1)*0.9)*(1+(1.5*4*0.31*1.09))=6.17
他のトップクラスのLv7専用持ち英雄と比較すると
アカネ(クラリスと組):14.03
フェルム(クラリスと組):10.15
カトレア:7.5~9.29
アリア&ティナ:7.92
クラリス:7.2
ミヤ:6.97
ミーチェ:6.407
フェルム:6.11~9.61
アスカ・ラングレー:6.24
スネークアイズ:5.789
ストライカー・エウレカ:5.513
ジプシーデンジャー:5.18
磁気波動編成で起用すれば、磁気波動による火力の増加が大きく、かなりの強さを誇る。
一方で、磁気波動編成以外で起用した場合は専用7の恩恵が薄く、開戦シールド効果の入るミーチェのほうが強くなる。
組み合わせ時強さ値
Lv5専用スキル前提
これまでに有用だった組み合わせは、以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ミーチェ | アカネ | ミヤ | 54.37 |
ミーチェ | アカネ | クラリス | 48.98 |
ミーチェ | カトレア | シャーリー | 49.48 |
ミーチェ | カトレア | スネークアイズ | 41.13 |
ミーチェ | アリア&ティナ | シャーリー | 48.36 |
ミーチェ | アリア&ティナ | スネークアイズ | 40.21 |
ミーチェ | フェルム | クラリス | 47.91 |
ミーチェ | フェルム | サーヤ | 41.91 |
ミーチェ | フェルム | シャーリー | 46.25 |
ルネが入ることで、以下のような編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ルネ | アカネ | ミヤ | 56.94 |
ルネ | カトレア | シャーリー | 49.80 |
ミーチェ→ルネへの入れ替えで、若干の強化になる。
ミーチェより追撃が強かったり、磁気波動の追加による強化が見込めるものの、実際のところ他英雄の追撃や磁気波動で十分なダメージがすでに出ているため、ミーチェの被ダメ減効果と比べてそこまで圧倒的な強化とはならなかった。
反撃編成においてはミーチェとほぼ同様の数値である。
総じて、ミーチェがすでに育成済みの場合はルネに置き換える意味はそこまでなく、ミーチェを2軍や反撃編成で使いたい場合に育成する形になるだろう。
Lv7専用スキル前提
これまでに有用だった組み合わせは、以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ミーチェ | アカネ | ミヤ | 130.69 |
ミーチェ | アカネ | クラリス | 122.52 |
ミーチェ | カトレア | シャーリー | 116.76 |
ミーチェ | カトレア | スネークアイズ | 96.29 |
ミーチェ | アリア&ティナ | シャーリー | 108.63 |
ミーチェ | アリア&ティナ | スネークアイズ | 98.52 |
ミーチェ | フェルム | クラリス | 102.70 |
ミーチェ | フェルム | サーヤ | 83.18 |
ミーチェ | フェルム | シャーリー | 95.74 |
ルネが入ることで、以下のような編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ルネ | アカネ | ミヤ | 131.47 |
ルネ | カトレア | シャーリー | 108.85 |
専7でもミーチェ→ルネへの入れ替えでの強化幅は若干程度。
専5と同様、すでに追撃や磁気波動の火力は十分であり、磁気波動追加による火力の伸びはそこまで影響力が大きくない形になった。
一方、ミーチェは専7で開戦シールドが追加されるのが地味に効果があり、磁気波動編成であってもルネとミーチェでそこまで差がない形となった。
反撃編成においては明確にミーチェのほうがよく、ミーチェが育成済みであればルネを育成する意義はかなり薄い形となる。
エウレカなどの古い鉄壁英雄を反撃編成や2軍で使っているプレイヤーが、それをミーチェに置き換えられることが、唯一のルネの育成のモチベーションになるだろう。
実践編
英雄トライアルで、実際に使った際の強さを確認する。
比較対象として、以下の編成を試す。
- ①ミーチェ+アカネ+ミヤ
- ②ミーチェ+カトレア+シャーリー
- ③ルネ+アカネ+ミヤ
対戦相手としては、各兵種の代表的な編成である以下を試す。
- ミーク(武装)+ノーラ+ソフィ
- ミーク(武装)+マリナ+コレット
- ノルシュ+リヴィア+ルチル
- ノルシュ+メイメイ+ビスコット
バフは以下の通り。兵種相性を0にしている点は要注意。

簡単のため、タイタンや重装騎兵、陣形の設定は変えないものとする。
トライアル結果
以下の表は、英雄トライアルで戦わせた時の残存HPを記載した表である。

ミーチェ→ルネを入れ替えても、ほとんど戦果が変わらない結果であった。
追撃が上振れた時などに勝利できるケースなどもあったものの、すべての編成に対して負け越しており、残存HPもほとんどミーチェ編成と変化がない。
強さ値による評価とほとんど変わらない結果であり、やはりミーチェが育成済みであればルネに置き換える意味は薄く、ミーチェの2軍起用など2ライン以上の運用を考える場合にのみ育成を検討すべきだろう。
まとめ
ルネは陸軍鉄壁型の英雄であり、磁気波動を強化する効果を持つ英雄である。
しかし、実質追撃火力を強化する形だとほかの強力な追撃などに埋もれてしまい影響が薄く、ミーチェと比べてそこまでの強化とはならなかった。
ミーチェが未育成なら育成を検討してもよいが、ミーチェが育成済みであればミーチェを2軍等の2ライン目以降で活用したい場合にのみ育成を検討すべきだろう。
先日のコラボイベントで大幅強化された海軍と空軍に対して陸軍の伸びが小さかったため、しばらくは陸軍使いの肩身の狭い環境になってしまうかもしれない。