GIジョーコラボ第2弾として、新空軍英雄ストームシャドーが追加された。初めての空軍限定の鉄壁英雄であるが、どの程度強いのかを解説する。
ストームシャドーのスキル
スキル効果
空軍ユニットに【鉄壁】を付与する効果、空軍ユニットに【鼓動】を追加する効果、空軍ユニットでの追撃効果の3つの効果を持つ。
【鉄壁】効果
空軍ユニットに40%の【鉄壁】効果が入る。エウレカやデュークの38%を2ポイント上回り、さらに専用スキル7で【鉄壁】効果が+10%されるため、鉄壁の数値としては過去最上級となる。
デュークもほぼ同じ数値を持つが、デュークが戦争値100辺りに0.03%上がるのに対し、ストームシャドーは0.04%上がるため、伸びしろもデュークを上回る。
そのため、装飾品等でガッツリ戦争値を盛れているプレイヤーならデュークよりも強く使える英雄となるだろう。
ただし、鉄壁の対象は空軍のみのため包囲戦術がほぼ使えない点は注意。
逆に考えれば、同じデメリットを共有するミスティとは相性が良好になるだろう。
【鼓動】効果
3ラウンドの間、通常攻撃を強化する【鼓動】効果が25%ずつ加算されていく。
【鼓動】効果はダメージ増加バフに足す形となるため、各ラウンドでの強化幅は以下のようになる。
1ラウンド目:通常攻撃ダメージ増加バフ+25%
2ラウンド目:通常攻撃ダメージ増加バフ+50%
3ラウンド目以降:通常攻撃ダメージ増加バフ+75%
対象が通常攻撃のみのため汎用性は低めだが、【連撃】効果を持つアエラや、同じく通常攻撃強化効果を持つシアンとの編成相性が良好となる。
追撃効果
155%の追撃を2回撃ち、合計ダメージ310%出せる。発動確率は検証の結果、33%程度の可能性が高そうだ。
デュークと比べると、デュークが130×3=390%の火力が出せたため少し控えめな数字となる。
エウレカの前2列のみ150×2=300%よりは強いため、エウレカ以上、デューク未満の追撃性能となる。
能力ボーナス
Lv5専用スキル
【鉄壁】効果を+1ラウンド延長する効果と、【燃焼】付与効果を得る。
【鉄壁】延長効果はいつものやつ。非常に影響の大きい効果となるため、ストームシャドーを使用するなら是非Lv5専用スキルは用意したい。
【燃焼】追加効果は、各ラウンド開始時に50%の燃焼を3体に与えるようになる。
ミスティと同時編成する場合は燃焼再付与に貢献できるため、なかなか大きい効果となる。
Lv7専用スキル
【鉄壁】の効果が+10%される効果と、追撃回数が+2回される効果を得る。
【鉄壁】の強化効果はデュークと同様の効果だが、合計で50%もの数値に達するため、2ターンの間受けるダメージを半減させるという非常に強力な効果となる。
追撃回数+2も非常に強力で、単純に追撃火力が倍になる。
155×4=620%に達し、210×3=630%の専7デュークに肉薄する火力となる。
専用5までであれば火力でデュークの後塵を拝する形だったが、専用7を作れば鉄壁追撃ともにデュークと同等の強さを得る形になる。
単体性能
仮想編成
通常攻撃限定のバフがあるため、通常攻撃とスキルダメージの割合を規定しておく必要がある。
スキルダメージ中心の編成と、通常攻撃中心の編成として、以下の2つの編成を仮定する。
スキルダメージ中心:ヴァレリー、ミスティ、ストームシャドー
通常攻撃中心:シアン、アエラ、ストームシャドー
ヴァレリー、ミスティ、ストームシャドー編成
ミスティ:専用7補正込みで、((0.45*1.34+0.3+0.3*0.5*1.4)*9*0.35)+((0.5*1.4)*3/9)=3.74
ストームシャドー:専用7補正込みで、1.55*1.34*4*0.33=2.74
通常攻撃ダメージ1に対し、スキルダメージは6.48
シアン、アエラ、ストームシャドー編成
アエラ:専用スキル7補正込みで2.5*2/3=1.667
ストームシャドー:専用7補正込みで、1.55*1.34*4*0.33=2.74
通常攻撃ダメージ2.667に対し、スキルダメージは2.74
専用スキルなし
【鉄壁】効果
鉄壁は最終ダメージからの減衰となるので、
1/(1-0.4)=1.667
強さ値:1.667(ただし、1ターン目のみ)
これまでの鉄壁英雄と同じく、各ターンの重みを、1ターン目60%、2ターン目以降40%と仮定すると、
1+(0.667 * 0.6)=1.4
強さ値1.4
【鼓動】効果
毎ターン通常攻撃ダメ増バフが25%ずつ増加していく。
各ターンの重みを1ターン目60%、2ターン目30%、3ターン目以降10%、ダメージ増加バフを500%と仮定すると、
(1+5+0.25)/(1+5)*0.6+(1+5+0.5)/(1+5)*0.3+(1+5+0.75)/(1+5)*0.1=1.0625
アエラ+シアンで別途【鼓動】効果が40%入っていると仮定すると、
(1+5.4+0.25)/(1+5.4)*0.6+(1+5.8+0.5)/(1+5.8)*0.3+(1+6.2+0.75)/(1+6.2)*0.1=1.056
通常攻撃の最終ダメージを5.6%~6.25%アップさせる効果と等価になる。
最終ダメージ増加換算するために仮想編成で考えた編成ベースで計算すると、
追撃メインの場合は、(1.0*1.0625+6.48)/(1.0+6.48)=1.008
通常攻撃メインの場合は、(2.667*1.056+2.74)/(2.667+2.74)=1.028
そのため、強さ値は大体1.008~1.028となる。
追撃効果
発動確率を33%と仮定すると、
1+(1.55*2*0.33)=2.023
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
追撃中心編成:(1+0.4*1.09)*1.008*(1+1.023*1.09)=3.062
通常攻撃編成:(1+0.4*1.09)*1.028*(1+1.023*1.09)=3.122
強さ値は、3.062~3.122となる。
これまでの強英雄と比べると、
アスカ(4.21)、アリア&ティナ(3.97~4.57)、デューク(3.686)、ミスティ(3.43~4.24)。ジプシー(3.34)、エウレカ(3.08)、 アエラ(3.01)、シンジ(2.549)、シアン(2.4~2.55)、レイ(2.366)
単体性能自体は少し控えめな感じとなり、エウレカと大体同等程度の強さとなる。
碇シンジよりはかなり強くなるため、シンジに変わる鉄壁枠としては利用できそうだ。
Lv5専用スキル持ち
【鉄壁】効果
鉄壁が2ターンに延長されるため、これまでの鉄壁英雄と同じく各ターンの重みを1ターン目60%、2ターン目30%、3ターン目以降が10%と仮定すると、
1+(0.667 * 0.9)=1.6
強さ値1.6
燃焼効果
ラウンド開始時に50%の燃焼効果が3体に入るため、追撃火力と合わせて、
1+(1.55*2*0.33)+(0.5*3)/9=2.19
追撃+燃焼で強さ値2.19となる。
なお、ミスティと合わせると燃焼再付与に貢献したりと上記数値以上の強さになるが、定式化が難しいため今回は簡単のため省略する(数値よりちょっと強くなるよ、という印象だけ持っていただければ)。
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
追撃中心編成:(1+0.6*1.09)*1.008*(1+(1.55*1.09*2*0.33)+(0.5*3)/9)=3.80
通常攻撃編成:(1+0.6*1.09)*1.028*(1+(1.55*1.09*2*0.33)+(0.5*3)/9)=3.88
強さ値は、3.80~3.88となる。
アリア&ティナ(4.955~5.25)、アスカ・ラングレー(4.33)、デューク(4.243)、ジプシーデンジャー(4.07)、ミスティ(4.00~5.07)、ストライカー・エウレカ(3.555)、アエラ(3.42)、綾波レイ(3.266)、シアン(2.642~3.027)、碇シンジ(2.906)
鉄壁英雄としては相変わらずデュークのほうが強いが、鉄壁の数値が高い分1ラウンド延長の効果が大きく、エウレカは少し上回る強さとなった。
エウレカは前2列を守る効果を持つため特定の英雄とは相性が良くなるため、エウレカの相互互換といった形の立ち位置になるだろう。
Lv7専用スキル持ち
【鉄壁】効果
鉄壁効果が+10%されるので、
1/(1-0.5)=2
1+(1 * 0.9)=1.9
強さ値1.9
追撃+燃焼効果
追撃回数が+2回されて4回となる。
1+(1.55*4*0.33)+(0.5*3)/9=3.213
追撃+燃焼で強さ値3.213となる。
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
追撃中心編成:(1+(1/(1-0.4*1.09-0.1)-1)*0.9)*1.008*(1+(1.55*1.09*4*0.33)+(0.5*3)/9)=6.98
通常攻撃編成:(1+(1/(1-0.4*1.09-0.1)-1)*0.9)*1.028*(1+(1.55*1.09*4*0.33)+(0.5*3)/9)=7.12
強さ値は、6.98~7.12となる。
他のトップクラスのLv7専用持ち英雄と比較すると
アリア&ティナ:7.92~8.71
デューク:6.75~6.91
アスカ・ラングレー:6.24
ストライカー・エウレカ:5.513
ジプシーデンジャー:5.18
ミスティ:5.034~6.587
碇シンジ:4.998
アエラ:4.528
綾波レイ:4.32
シアン:3.489~4.422
かなりすごい性能で、デュークを若干上回るほどの強さを持つ。
デュークと違い包囲戦術の活用が難しくなる点は弱点だが、ミスティやアエラ等の空軍専用の英雄と組ませて包囲戦術を諦める方針を取れば、気にならなくなるだろう。
とはいえ、空軍専用になるため、デュークやエウレカが未育成の方であれば、全兵種で利用可能なそれらを優先したほうが絶対に良いだろう。
組み合わせ時強さ値
ミスティは追撃が常時9体に当たることを想定する(少し過大評価気味)。
Lv5専用スキル前提
これまでに有用だった組み合わせは、以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
デューク | ヴァレリー | ミスティ | 50.28 |
デューク | ヴァレリー | アスカ・ラングレー | 42.45 |
デューク | シャルロッテ | ミスティ | 40.55 |
デューク | シャルロッテ | アスカ・ラングレー | 34.76 |
デューク | アリア&ティナ | アスカ・ラングレー | 37.55 |
デューク | シアン | アエラ | 36.13 |
ストライカー・エウレカ | ヴァレリー | ミスティ | 49.92 |
ストライカー・エウレカ | ヴァレリー | アスカ・ラングレー | 42.11 |
ストライカー・エウレカ | シャルロッテ | ミスティ | 38.10 |
ストライカー・エウレカ | シャルロッテ | アスカ・ラングレー | 32.87 |
ストライカー・エウレカ | アリア&ティナ | アスカ・ラングレー | 37.70 |
ストライカー・エウレカ | シアン | アエラ | 35.51 |
碇シンジ | ヴァレリー | ミスティ | 38.99 |
碇シンジ | ヴァレリー | アスカ・ラングレー | 31.84 |
碇シンジ | シャルロッテ | ミスティ | 31.27 |
碇シンジ | シャルロッテ | アスカ・ラングレー | 25.87 |
碇シンジ | シアン | アエラ | 27.39 |
ストームシャドーが入ることで、以下のような編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ストームシャドー | ヴァレリー | ミスティ | 46.85 |
ストームシャドー | ヴァレリー | アスカ・ラングレー | 41.25 |
ストームシャドー | シャルロッテ | ミスティ | 37.71 |
ストームシャドー | シャルロッテ | アスカ・ラングレー | 32.74 |
ストームシャドー | アリア&ティナ | アスカ・ラングレー | 35.15 |
ストームシャドー | シアン | アエラ | 33.61 |
デュークやエウレカと比べて、どの編成においても少し弱くなる。ミスティと組み合わせた場合は燃焼付加によって少しだけ数値より強くなるものの、おそらくデュークやエウレカを上回ることはないだろう。
基本的に、デュークやエウレカをストームシャドーに置き換えるうま味は特になく、それら英雄を陸軍や海軍で利用したいときに代用としてストームシャドーを起用するイメージ。
シンジを使うよりはかなり強いため、シンジからの置き換えは意味があるが、それならより汎用性の高いデュークやエウレカを育成すべきだろう。
ストームシャドーを育成するのは、デュークとエウレカの2体が育成済みで、それでも鉄壁英雄が足りないプレイヤーのみにするべきだろう。
Lv7専用スキル前提
これまでに有用だった組み合わせは、以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
デューク | ヴァレリー | ミスティ | 136.02 |
デューク | ヴァレリー | アスカ・ラングレー | 127.33 |
デューク | シャルロッテ | ミスティ | 105.10 |
デューク | シャルロッテ | アスカ・ラングレー | 98.59 |
デューク | アリア&ティナ | アスカ・ラングレー | 99.57 |
デューク | シアン | アエラ | 110.74 |
ストライカー・エウレカ | ヴァレリー | ミスティ | 129.86 |
ストライカー・エウレカ | ヴァレリー | アスカ・ラングレー | 123.17 |
ストライカー・エウレカ | シャルロッテ | ミスティ | 92.02 |
ストライカー・エウレカ | シャルロッテ | アスカ・ラングレー | 92.02 |
ストライカー・エウレカ | アリア&ティナ | アスカ・ラングレー | 93.98 |
ストライカー・エウレカ | シアン | アエラ | 102.64 |
碇シンジ | ヴァレリー | ミスティ | 96.80 |
碇シンジ | ヴァレリー | アスカ・ラングレー | 90.42 |
碇シンジ | シャルロッテ | ミスティ | 74.74 |
碇シンジ | シャルロッテ | アスカ・ラングレー | 69.92 |
碇シンジ | シアン | アエラ | 78.08 |
ストームシャドーが入ることで、以下のような編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ストームシャドー | ヴァレリー | ミスティ | 133.43 |
ストームシャドー | ヴァレリー | アスカ・ラングレー | 124.85 |
ストームシャドー | シャルロッテ | ミスティ | 103.09 |
ストームシャドー | シャルロッテ | アスカ・ラングレー | 96.65 |
ストームシャドー | アリア&ティナ | アスカ・ラングレー | 97.83 |
ストームシャドー | シアン | アエラ | 108.76 |
専7では、エウレカより少し強く、デュークより少し弱いくらいの強さになる。
数値的にはあらゆる編成でデュークのほうが上になるが、ミスティと組ませるときには以下のような優位点がある。
- 毎ラウンド開始時に3体に燃焼が付加できるため、ミスティの燃焼再発動をサポートできる
- デュークは相手の最後列を狙い撃ちするため穴が開きやすく、ミスティの攻撃対象を減らしてしまいがちだが、ストームシャドーはランダムなためその心配が少ない
そのため、実用上はミスティと組ませるときには若干ストームシャドーが上回ると考えられる。
とはいえ、大差ないことは変わらないため、専用5の評価と同じくデュークやエウレカをストームシャドーに置き換えるうま味は少ないだろう。
最大のメリットはデュークとエウレカを両方陸軍に回せる点であり、今まで陸軍2軍の鉄壁英雄をシンジに任せていたプレイヤーは、ストームシャドーを育てることで陸軍2軍が大幅強化される形になるだろう。
まとめ
ストームシャドーは空軍専用のデュークのような英雄であり、一線級で活躍できる英雄であることは間違いない。
しかし、デュークやエウレカと比べた時の優位点があまりなく、それら英雄を置き換えても強化はほとんど期待できない。
基本的には3体目以降のデューク・エウレカ枠として捉えるべきで、それら英雄を育てていない人は、全く育てる必要はない。
無課金・微課金プレイヤーには無用の英雄となるだろう。育てるなら、より汎用性の高いデュークやエウレカを優先しよう。
一方で、廃課金者向けとしてはデューク・エウレカ・デスコに並ぶ一線級の鉄壁英雄であり、環境を一変させる英雄ではある。
これまで陸海空の3ラインを組むと一線級の鉄壁英雄を使い切るため、2軍向けとしては型落ちのシンジを使う必要があった。
これからはデュークまたはエウレカを任意の兵種の2軍で活用できるため、一線級の強さを持った2ライン編成を組むことが出来る。
特に、兵数の多い陸軍は複数ラインの活用が容易なため、陸軍が2ライン以上活躍するシーンが今後かなり増えてくることだろう。
空軍英雄が追加されたのに結果的に陸軍が強化され、空軍の肩身がより狭くなるのはなかなか皮肉な状況ではあるが、デュークを海軍に回して海軍強化、といったことも可能ではあるため、環境を良く見定めたうえで編成を考えていきたい。
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