陸軍新英雄としてミヤ(TopWar:サラ)が追加された。クラリスに似た磁気波動型の生命増加系英雄だが、実際どの程度強いのか考察する。
ミヤのスキル


スキル効果
陸軍ユニットに対する【開戦シールド】効果、陸軍ユニットでの追撃効果、磁気波動付与効果、磁気波動超過ダメージ効果の4つの効果を持つ。
【開戦シールド】効果
陸軍ユニットに68%の開戦シールド効果が入る。クラリスの65%より3ポイントだけ高い。
最近の英雄は、こういう地味な強化が多い。
追撃効果
ランダムな敵4体に60%の追撃を行う。発動確率は検証の結果35%程度の可能性が高い。
追撃火力は60%×4=240%で、クラリスの80%×3=240%と、期待値としては全く同等。
単体の火力が低くなった分、オーバーキルしにくくなった点が、微細な強化といえるだろうか。
磁気波動付与効果
味方ユニットが通常攻撃後、確定で相手2~3体に40%の磁気波動を付与する。
クラリスが確定2体に40%の磁気波動だったため、付与数が3になる可能性のあるミヤのほうが少し強化されている。
発動機会の多い効果であるため、この少しの強化が結構大きい影響になると思われる。
磁気波動超過ダメージ効果
スタック上限である5個を超えて磁気波動が付与されたとき、10%分のダメージを与える。
スタック上限を超えても無駄にならないのはうれしい点であるものの、磁気波動即時発動効果を持つアカネ等とのかみ合わせは微妙。
スタック上限を超える前に即時発動することが多いと思われるため、この効果の恩恵を受けれるシーンはかなり少ないと思われる。
能力ボーナス
Lv5専用スキル
【磁気波動】の付与数が1増加し、更に数値が60%にまで増加する。
クラリスと全く同じ効果。磁気波動の数が3~4でクラリスより多いため、クラリスのほぼ完全上位互換として使うことができるだろう。
Lv7専用スキル
【磁気波動】の付与数が更に+1され、磁気波動スタック上限時に与えるダメージが、磁気波動の40%に強化される。
正直めちゃくちゃ微妙な効果。クラリスがシンプルに追撃火力が50%強化されるのに対し、こちらは追撃強化は全くなく、磁気波動超過ダメージという限られたダメージだけが強化される形になる。
しかも、この強化を入れてももともとの磁気波動の数値の40%しか入らないため、アカネ等の効果で即時発動させた方が圧倒的に強く、即時発動を避けてまで超過ダメージを狙う価値もまったくない。
Lv7専用スキルに関しては、正直かなり微妙と言わざるを得ない。
単体強さ
【磁気波動】の扱いに関して
磁気波動の発動タイミングが遅いことに関しては、アカネ等と組ませることで解決できるため現環境ではあまり気にする必要がないが、クラリスとの比較を正確に行うため、クラリスの強さ計算時と同等の補正を入れる。
専用5未満の場合は0.952倍、専用5~6の場合は0.889倍、専用7以上の場合は0.851倍の価値とする。
専用スキルなし
開戦シールド効果
68%の開戦シールドが入るため、橙色シールド+装備改造Tier20+英雄の絆が入っている前提で、
(1 + 0.45 + 0.68) / (1 + 0.45) =1.469
強さ値1.469
【磁気波動】効果+追撃
【磁気波動】の付与数の平均を2.5個とすると、【磁気波動】効果の火力は、40%×2.5=100%。
前述した通り0.952倍の補正を入れると、95.2%。
追撃は、4*60%*0.35=84%
合わせて184%の追撃と等価となるため、
強さ値2.84
ちなみにアカネと組ませて磁気波動をほぼ即時発動できると仮定した場合は、補正を入れずに強さ値2.95となる。
磁気波動超過ダメージ効果
磁気波動超過ダメージ効果が入る場合よりも、磁気波動がスタック上限を超えずにダメージが入る方が強いため、この効果を考慮する価値は皆無(この効果を考慮する場合、磁気波動ダメージの一部が無駄になって、代わりにこの効果ダメージが入る計算をする必要があり、その場合強さ値は確実に下がる)。
そのため、より強い評価をすることができる、スタック上限を超えない前提で計算を行うため、この効果は効果なしとする。
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
(1+0.469*1.09)*(1+0.952+0.84*1.09)=4.33
アカネと組ませて磁気波動をほぼ即時発動した場合は
(1+0.469*1.09)*(1+1.0+0.84*1.09)=4.41
これまでの強英雄と比べると、
アカネ(4.37)、アスカ(4.21)、カトレア(3.43~4.07)、クラリス(4.04)、アリア&ティナ(3.97)、フェルム(3.79~4.05)、デューク(3.686)、ミーチェ(3.439)、ジプシー(3.34)、エウレカ(3.08)、スネークアイズ(3.04)、 アンジェラ(2.898)、サーヤ(2.876)
単体強さとしては非常に強い。シンプルに火力を押し付けることができるので、クラリスの上位互換として使用することができる。
専用スキルLv5持ち
【磁気波動】効果+追撃効果
【磁気波動】効果の火力は、60%×3.5=210%。
前述した通り0.889倍の補正を入れると、186.69%。
追撃は、4*60%*0.35=84%
合わせて270.69%の追撃と等価となるため、
強さ値3.71
ちなみにアカネと組ませて磁気波動をほぼ即時発動できると仮定した場合は、補正を入れずに強さ値3.94となる。
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
(1+0.469*1.09)*(1+1.87+0.84*1.09)=5.72
アカネと組ませて磁気波動をほぼ即時発動した場合は
(1+0.469*1.09)*(1+2.1+0.84*1.09)=6.07
これまでの強英雄と比べると、
アカネ(6.82)、カトレア(5.15~6.14)、クラリス(5.53)、アリア&ティナ(4.955)、フェルム(4.92~5.79)、ミーチェ(4.712)、アスカ・ラングレー(4.33)、スネークアイズ(4.32)、デューク(4.243)、ジプシーデンジャー(4.07)、サーヤ(3.6)、ストライカー・エウレカ(3.555)、綾波レイ(3.266)、碇シンジ(2.906)、アズイール(2.7)
磁気波動の火力が大きく上昇するため、かなりの火力を誇り、単体強さも最強クラスになる。
専用5段階でも、クラリスの上位互換として使える。
専用スキルLv7持ち
【磁気波動】効果+追撃効果
【磁気波動】効果の火力は、60%×4.5=270%。
前述した通り0.851倍の補正を入れると、229.77%。
追撃は、4*60%*0.35=84%
合わせて313.77%の追撃と等価となるため、
強さ値4.14
ちなみにアカネと組ませて磁気波動をほぼ即時発動できると仮定した場合は、補正を入れずに強さ値4.54となる。
合計強さ値
専用スキルが旧英雄より強い点を考慮して、
(1+0.469*1.09)*(1+2.30+0.84*1.09)=6.37
アカネと組ませて磁気波動をほぼ即時発動した場合は
(1+0.469*1.09)*(1+2.7+0.84*1.09)=6.97
他のトップクラスのLv7専用持ち英雄と比較すると
アカネ(クラリスと組):14.03
フェルム(クラリスと組):10.15
カトレア:7.5~9.29
アリア&ティナ:7.92
クラリス:7.2
ミーチェ:6.407
フェルム:6.11~9.61
アスカ・ラングレー:6.24
スネークアイズ:5.789
ストライカー・エウレカ:5.513
ジプシーデンジャー:5.18
碇シンジ:4.998
サーヤ:4.8
綾波レイ:4.32
アンジェラ:3.92
防衛時エルエル:3.75
アズイール:3.6
他のトップクラスの英雄と比べると、正直少し微妙。
磁気波動超過ダメージの数値を入れていないものの、超過させるより即時発動させた方が強いため、今回の評価を上回ることはない。
クラリスと比べると、普通に使うならクラリスのほうが強く、タイタン装備などで磁気波動強化をガッツリ入れられる場合にはこちらが上回るケースもあるかもしれないが、基本的にはこちらが優位になるケースは多くはない。
サーヤと比べると圧倒的に強いので、2ライン目の磁気波動陸軍を作りたいケースであれば、有用な選択肢になりうる。
組み合わせ時強さ値
Lv5専用スキル前提
これまでに有用だった組み合わせは、以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ミーチェ | アカネ | クラリス | 48.98 |
ミーチェ | カトレア | シャーリー | 49.48 |
ミーチェ | カトレア | スネークアイズ | 41.13 |
ミーチェ | アリア&ティナ | シャーリー | 48.36 |
ミーチェ | アリア&ティナ | スネークアイズ | 40.21 |
ミーチェ | フェルム | クラリス | 47.91 |
ミーチェ | フェルム | サーヤ | 41.91 |
ミーチェ | フェルム | シャーリー | 46.25 |
ミヤが入ることで、以下のような編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ミーチェ | アカネ | ミヤ | 54.37 |
クラリス→ミヤの入れ替えで、そこそこの強化になる。すでにクラリスがいるなら無理をする必要はないかもしれないが、タイタン装備による磁気波動の強化の恩恵なども強く受けれるため、英雄破片やスキル破片に余裕があるなら入れ替えもアリか。
サーヤ等との入れ替えなら劇的強化になるため、磁気波動編成を使っていて、クラリスがまだいないなら、育成推奨になる。
Lv7専用スキル前提
これまでに有用だった組み合わせは、以下のような形。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ミーチェ | アカネ | クラリス | 122.52 |
ミーチェ | カトレア | シャーリー | 116.76 |
ミーチェ | カトレア | スネークアイズ | 96.29 |
ミーチェ | アリア&ティナ | シャーリー | 108.63 |
ミーチェ | アリア&ティナ | スネークアイズ | 98.52 |
ミーチェ | フェルム | クラリス | 102.70 |
ミーチェ | フェルム | サーヤ | 83.18 |
ミーチェ | フェルム | シャーリー | 95.74 |
ミヤが入ることで、以下のような編成が考えられる。
英雄1 | 英雄2 | 英雄3 | 強さ値 |
ミーチェ | アカネ | ミヤ | 130.69 |
クラリスと比べると追撃は弱いものの、アカネの磁気波動強化の恩恵を強く受けれるため、クラリス編成より少し強い結果となった。
とはいえ、そこまで大きくは変わらないため、クラリスが育成済みなら無理をする必要はないだろう。
タイタン装備の磁気波動強化の特殊効果がそろっているなら、クラリスと比べた際の優位点は大きくなるため、最強の磁気波動編成にこだわりたいなら、育成を考えてみても良い。
クラリスの専7がすでに育成済みなら入れ替える意味は薄いが、磁気波動編成を2ライン分作りたいならかなり有力な候補になる。
陸軍は基地におけるユニット数も多く、複数ラインの起用が容易なため、ミーチェ+アカネ+ミヤと、デューク+フェルム+クラリス、そしてエウレカ+カトレア+シャーリー等編成すれば、3ライン最強クラスの編成を無理なく運用できるだろう。
この英雄は、そういった複数ラインでの運用を行いたい人向けの英雄といえるだろう。
実践編
英雄トライアルで、実際に使った際の強さを確認する。
比較対象として、以下の編成を試す。
- ミーチェ+アカネ+クラリス
- ミーチェ+カトレア+シャーリー
- ミーチェ+アカネ+ミヤ
対戦相手としては、各兵種の代表的な編成である以下を試す。
- ノルシュ+ユズハ+ルチル
- ノルシュ+メイメイ+ビスコット
- ミーク(武装)+マリナ+ルーシィ
- ミーク(武装)+ノーラ+ソフィ
バフは以下の通り。兵種相性を0にしている点は要注意。

簡単のため、タイタンや重装騎兵、陣形の設定は変えないものとする。
トライアル結果
以下の表は、英雄トライアルで戦わせた時の残存HPを記載した表である。

ミーチェ・アカネ・クラリスが残存HP割合0.4219なのに対し、ミーチェ・アカネ・ミヤは残存HP割合0.4238と、ほとんど差がない結果となった。
そのため、トライアルの結果を見ても、クラリスとミヤでほとんど同じような性能であることがはっきりと分かった。
タイタン装備を考慮
タイタン装備の影響度を図るため、磁気波動型の特殊効果を入れた状態で、ミーチェ・アカネ・クラリスとミーチェ・アカネ・ミヤを直接対決させてみた。
それぞれの編成で用いるタイタン装備は以下。


クラリスとミヤ、それぞれに磁気波動付与と磁気波動強化の特殊効果を入れる。
直接対決の結果は以下。

ミーチェ+アカネ+ミヤ編成が、7勝3敗とミヤ編成が勝ち越す結果となった。
やはりタイタン装備による磁気波動強化が入れば、ミヤのほうが若干強くなるようだ。
とはいえ、一方的に完勝という結果でもないため、そこまで圧倒的な差があるというわけでもなさそうだ。
結論として、クラリスを置き換える価値は低く、2ライン目の磁気波動編成用という結論は変わらないだろう。
まとめ
ミヤはクラリスと似た効果を持った磁気波動型の生命強化系の英雄であるが、強さとしてはクラリスとトントンである。
専用5段階ではクラリスより強かったり、磁気波動強化系のタイタン装備を揃えている場合であればクラリス編成を若干上回ったりする点はあるが、基本的にはクラリスを置き換える価値は低い。
基本的には2ライン目の磁気波動編成を組むための英雄であり、磁気波動強化系のタイタン装備を2セット作れる人のみ育成を考えるべきだろう。
ただし、クラリスが未育成の場合は話が別で、いまだにサーヤを使っているプレイヤーなどは、ミヤの育成で大きく強化することができるだろう。
磁気波動編成を2ライン組みたい、もしくは磁気波動系の陸軍を組みたいがクラリスを未育成の人のみが育成推奨、それ以外の人はスルー推奨の英雄といえるだろう。