「拡散スキル」というユニークな性能を持った新英雄ツァーシュが追加されました。本記事では、ツァーシュの強さを計算したのち、お勧めの3英雄編成を紹介します。
ツァーシュのスキル
戦闘開始時、味方陸軍の生命+35.0%し、ツァーシュのゲージを4貯める。味方ユニットが通常攻撃を行うごとにゲージが1溜まり、一定確率でさらに1溜まる。ゲージが7になるとスキルが発動し、敵1体に250.5%のダメージを与える。このスキルでそのマスの敵を全て撃破した場合、周囲1マスの敵に45.0%の拡散ダメージを与える。スキル発動後、ゲージが1~2溜まる。
VividArmyゲーム内テキストより引用
かなりモリモリの効果。
特徴的なのが2点あり、一つはよくある7ゲージ貯めて発動するスキルだが、ゲージの貯まる速度が速いこと。
開幕で4溜まり、攻撃するごとに1~2溜まるので、最速で2ターン目には発動が可能。さらに発動後も1~2溜まるので、最短で3ターン後に再発動が可能。そのため、これまでの7ゲージ貯める系英雄と比べて圧倒的に発動回数を稼げる。
2つ目が、なんといっても拡散ダメージスキル。敵にトドメを差すことで、周囲の敵にダメージをまき散らすことができる。拡散のイメージは以下のような感じ。
角の敵だと3体、上下左右の敵だと5体、中央の敵だと8体のユニットに拡散ダメージを与えることが出来る。ランダム性は高いものの、期待値はなかなか高い。
また、そもそもの単体攻撃スキル自体も非常に強力なのもポイント。
250.5%の追撃は、これまでの英雄と比べても非常に強く、最強クラスの英雄であるアンジェラよりも強く、昔ながらのラグノと比べると2倍以上のダメージだ。非常にトドメを差しやすくなっている。
さて、これ以降は具体的な強さ値の計算に移っていく。
単体性能での強さ値
生命増加効果
陸軍生命+35%の効果
強さ値換算で1.35
単体追撃効果
攻撃時及びスキル発動後に1~2ゲージ貯まるが、検証班の検証によると、2ゲージ貯まる確率は50%らしい。
平均1.5たまるとすると、7÷1.5=4.67ターンで貯まることになる。
スキル発動後に平均1.5貯まるので、3.67ターンに1回発動するというのが期待値になる。
発動確率に換算すると、27.25%相当。
追撃が250.5%なので、250.5×0.2725=68.26%が毎ターンのダメージ期待値。
そのため、強さ値換算で1.6826となる。
拡散を無視した時の強さ値
拡散が一切無価値と仮定した場合の強さ値を求めてみる。
1.35×1.6826=2.27
専用スキルが旧英雄よりも強い点考慮で、
(1+0.35×1.09)×(1+0.6826×1.09)=2.409
拡散を完全無視しても、メカアリア(強さ値2.398)と同等くらいの強さがある。普通に強い。
拡散ダメージを考慮
まず、平均何体に拡散ダメージが入るのか計算してみる。
3 5 3
5 8 5
3 5 3
それぞれの位置にトドメを差したときの拡散対象数が上記のようになるので、平均すると(3*4+5*4+8)/9=4.44体に平均当たることになる。
既に他スタックが壊滅している場合は対象が減ることになるが、とりあえず全員に当たることを仮定してみる。
拡散ダメージは45%なので、45×4.44=200%が拡散ダメージ1回のダメージ期待値。
単体追撃と合わせると、追撃の合計ダメージが450.5%になるので、期待値は0.2725×450.5=122.76%
毎回拡散が発動したと仮定すると、追撃の最大強さ値は2.23になる
生命増と合わせると、1.35×2.25=3
専用スキルが旧英雄より強い点考慮で、
(1+0.35×1.09)*(1+1.2276×1.09)=3.23
最大強さ値は3.23となる。エグイ。
状況によって、強さ値は2.409~3.23の間で変動することになる。仮に追撃の1/4が拡散発動すると仮定すると、強さ値は2.61になる。普通にめちゃくちゃ強い。
ただし、追撃は空撃ちも結構多い点に注意。
専用スキルを考慮してみる
ツァーシュの専用スキルがこれまたエグイ性能をしている。
専用スキルLv5でゲージの獲得数がアップし、専用スキルLv7で拡散ダメージが30%増える(1.875倍!)
専用スキルの性能も考慮して強さ値を計算してみる。
Lv5専用スキルを考慮
通常攻撃後のゲージ獲得期待値が、1×0.3+2×0.7=1.7
スキル発動後のゲージ獲得が、期待値2.5
7-2.5=4.5で、ゲージを4.5溜めれば再発動できるので、
4.5/1.7=2.647
平均2.647ターンで発動 ⇒ 発動確率37.78%相当
拡散なしで追撃期待値は250.2×0.3778=94.52%
生命増加合わせて1.35×1.9452=2.626
専用スキルが強い点考慮で
(1+0.35×1.09)×(1+0.9464×1.09)=2.807
Lv5専用スキル装備で、拡散無視でも普通にアウスラ(2.6)より強い
拡散考慮すると、
(1+0.35×1.09)×(1+1.7×1.09)=3.941
Lv5専用スキル装備時の強さ値が2.807~3.941
1/4くらいが拡散発動と仮定すると、強さ値3.089
Lv5専用スキルエクレア(2.985~3.819)に迫る強さ。なかなかにエグイ性能。
Lv7専用スキルを考慮
LV7専用スキルを作ると拡散ダメージが45%→75%に
期待値で4.44×75=333%
合計追撃期待値が(250.5+333)×0.3778=220.44%
拡散発動確率100%で、(1+0.35×1.09)×(1+2.2×1.09)=4.69
Lv7専用スキル装備時強さ値2.807~4.69
1/4くらいが拡散発動と仮定すると、強さ値3.276
最大打点はえげつないことになるが、Lv7専用スキル持ちエクレア(強さ値3.284~4.507)や、Lv7専用スキル持ちクィント(強さ値3.453)よりは大人しそう。Lv5時の強さと比べると、Lv7時の強さはそこまで際立っているわけではない(何せ拡散が発動しないと無意味なので)。
拡散効果はオマケで、オーバーキルによる損失の無い、強力な単体攻撃英雄として捉えておくと気楽に使えるかも。
おすすめの3英雄編成
既存の陸軍英雄の組み合わせと、ツアーシュ入り編成の3人編成時強さ値を比較してみる。
専用スキルは全員Lv5を想定。
アンジェラ×メカアリアやアウスラ×メカアリアなどのシナジーは考慮していない数値を用いる。
また、クリエッタは今までの数値だと過大評価気味(最近複数攻撃できる古代兵器や英雄スキルが増えているため)なので、開幕シールドの価値をこれまでの半分で見積もった。
既存英雄組み合わせ(アンジェラ軸)
アンジェラ+アウスラ+メカアリア 10.16
アンジェラ+アウスラ+シエル 8.247
アンジェラ+アウスラ+ポーラ 9.42
アンジェラ+アウスラ+ジョシュア 9.93
アンジェラ+アウスラ+パイナ(防衛)10.61
ツァーシュ入り編成(アンジェラ軸)
アンジェラ+アウスラ+ツァーシュ 11.86
アンジェラ+メカアリア+ツァーシュ 11.32
アンジェラ+シエル+ツァーシュ 9.76
アンジェラ+ポーラ+ツァーシュ 10.54
アンジェラ+ジョシュア+ツァーシュ 11.89
アンジェラ+パイナ(防衛)+ツァーシュ 11.59
既存英雄組み合わせ(クリエッタ軸)
クリエッタ(進攻)+アウスラ+メカアリア 11.20(防衛時8.08)
クリエッタ(進攻)+アウスラ+シエル 9.28(防衛時6.7)
クリエッタ(進攻)+アウスラ+ポーラ 9.36(防衛時6.76)
クリエッタ(進攻)+アウスラ+ジョシュア 10.668(防衛時7.7)
ツァーシュ入り編成(クリエッタ軸)
クリエッタ(進攻)+アウスラ+ツァーシュ 13.57(防衛時9.79)
クリエッタ(進攻)+メカアリア+ツァーシュ 13.01(防衛時9.38)
クリエッタ(進攻)+シエル+ツァーシュ 11.42(防衛時8.24)
クリエッタ(進攻)+ポーラ+ツァーシュ 11.16(防衛時8.05)
クリエッタ(進攻)+ジョシュア+ツァーシュ 13.38(防衛時9.66)
その他編成
アウスラ+メカアリア+シエル 7.38
アウスラ+メカアリア+ポーラ 7.72
アウスラ+メカアリア+ジョシュア 8.85
アウスラ+メカアリア+ツァーシュ 9.95
オススメ編成
陸軍1ラインの場合
アンジェラ+アウスラ+ツァーシュ(11.86)もしくは、アンジェラ+ジョシュア+ツァーシュ(11.89)がおすすめ。
ただし、すでにアンジェラ+アウスラ+メカアリア(10.16)の編成が完成している場合は無理して置き換える必要はない。
アンジェラ+アウスラ+メカアリアは相互にシナジーがあり、数値以上に強くなる組み合わせになっていため、1ライン編成ならこの編成のみでOK。
また、シエルやポーラといった昔ながらの英雄を使って編成を組んでいる場合も、ツァーシュを入れることですべてのシチュエーションで劇的に強くなるわけではないので、無理して育成する必要はない。英雄天賦の育成などを優先するのがオススメだ。
陸軍2ラインの場合
防衛用にアンジェラ+ジョシュア+ツァーシュ(11.89)、侵攻用にクリエッタ+アウスラ+メカアリア(11.20、防衛時8.08)とするのがオススメ。
アンジェラ+ジョシュア+ツァーシュは基地防衛で特に強く、連戦で敵のユニットを削っていけば、ほぼ確実にツァーシュの拡散スキルの発動が狙っていける。
また、ジョシュアで鉄壁効果を付与することで、敵のライズやツァーシュなどの凸に強く出ていける。
さらに、この編成だと兵種を問わず一定の活躍をしてくれるため、全兵種この編成で基地防衛をすることも不可能ではない。かなり防衛でオススメできる編成だ。
クリエッタ+アウスラ+メカアリアは、クリエッタの仕様上どうしても防衛回ったときは弱くなってしまうが、進行時にはアウスラ+メカアリアの超火力も相まってかなりの活躍をしてくれるだろう。
活躍できるシーン、活躍できないシーン
拡散スキルの仕様上、どうしても活躍しやすいシーンと活躍しにくいシーンがある。その一部を紹介しよう。
活躍できるシーン
格下を相手にするとき
ツァーシュのスキル1撃でスタックを壊滅できるほどの火力差がある場合、速攻で拡散スキルが発動することになるので、あっという間に勝敗が付くだろう。
負担なく格下を蹴散らすというシーンでは活躍が狙える。そのため、全鯖最強クラスのプレイヤーなどが使ってくると恐ろしいことになるだろう。
相手が連戦時
相手が連戦をしており、すでにスタックがダメージを受けている場合、ツァーシュによるスキルでのトドメが狙える。具体的なシチュエーションとしては、自基地の防衛、味方施設での2軍以下としての防衛、連凸での2凸目以降などだ。
使いどころを見誤らなければ、期待以上の活躍をしてくれるだろう。
活躍できないシーン
格上を相手にするとき
1スタックもトドメを刺せずに負けてしまう場合、拡散スキルが全く発動しないことになる。
拡散スキルが全く発動しない場合でも十分な強さを持っていると解説はしたが、拡散スキルが発動しないならアウスラなど既存英雄で十分という話になる。
そのため、格上を相手にしやすい無課金・微課金のプレイヤーにはあまりオススメできないだろう。
相手にジョシュア等の耐久英雄が編成されている場合
ライズと同じく、ジョシュアはほぼ天敵に当たる。序盤で拡散スキルを発動することがほぼ不可能になるため、拡散スキルが発動する前にこちらのユニットが損壊し、十分な火力をだせなくなる可能性が高い。
2巡目以降なら鉄壁効果が解除されるので拡散スキルも発動も狙えるが、その前に相手のエクレア等のスキルで粉砕される可能性がある。
できればジョシュアとのマッチアップは避けたいところ。
まとめ
ツァーシュの強さ値を計算してみたが、Lv5専用スキルを作ることで、拡散スキルが発動しない場合でもアウスラ以上の性能を持っていることが分かった。
また、拡散スキルを発動しやすいシーンを意識して起用することで、期待以上の活躍が見込めることが分かった。
陸軍を2ライン以上起用したい中堅以上のプレイヤーは、育成する価値は十分にあるだろう。
逆に、専用スキルLv5以上を作ることが難しく、かつ格上プレイヤーとの対戦の多い無課金・微課金プレイヤーに関しては、あまり育成をオススメできない英雄ということになる。
使いどころの難しい英雄ではあるため、必要性をよくよく考えたうえで育成するかどうかを決定しよう。